マークは目の前でゆらゆら揺れるピンク色のディルドを見つめた。彼は素裸だったし、ジェニーも同じく素裸だった(付けているストラップオンを除いて)。
マークはためらいがちに舌を出し、その先端を舐めた。ゴムの味がした。さらに何度か舐めてみた後、彼は口の中に吸いこみ、そして頭を上下に振り始めた。偽物のペニスを吸って、バカらしいと感じたが、ジェニーは喜んでいる様子だった。
「オーケー、ベイビー! 俺は準備ができたぜ」
ジェニーはかすれた声で、わざと男言葉で言った。
「四つん這いになって、突っ込まれる姿勢になれよ」
マークは言われた通りにした。
「そのセクシーな可愛いお尻を突き上げるんだ」
これも命ぜられた通りにする。すぐにジェニーの指がアナルに入れられるのを感じた。
「どうやら誰かさんは、すでにヤラレル準備ができてるようだな」
マークはさらに尻を突き上げた。早く、あのピンク色のペニスを入れてほしいと思った。だが、すぐに、それはもうちょっと待たなければならないと分かる。
ジェニーは彼のアナルや会陰部にディルドの先端を擦りつけ、彼を焦らし始めた。マークは尻を突き上げ、自ら入れてもらおうとした。だが、ジェニーはそれを見て、彼の尻頬をふざけまじりにピシャリと叩いた。
「ちょっとは我慢するんだ、このオンナ男!」
その言葉はちょっと不快だったが、そう呼ばれても反論できないのは確かだった。
そして突然、ジェニーは押し込み、マークはハッと息を飲んだ。予想してなかった突然の挿入だった。ジェニーはじれったいほどゆっくりディルドを引き始めた。マークはその1ミリ、1ミリを感じることができた。そして、ほとんど抜け出そうになったところで、ジェニーは再び突き入れた。今度は強く。彼女はこれを何度か繰り返した。そのたびに、マークは、ああん、ああんと女の子のような泣き声を上げた。
「これ、感じてるんだな? エロい淫乱女だなあ」 とジェニーは抜き差しのスピードを上げながら煽った。
マークは息も絶え絶えになりながら答えた。「もっと、もっと強くやってぇ」
「お前は俺のエロ女だな?」
「い、いやあん」
「言うんだ。お前は俺の淫乱女だと」
「私はあなたの淫乱女です!」 マークは叫んだ。意図したよりちょっと大きな声が出ていた。
するとジェニーは引き抜き、マークのからだを押して、仰向けにさせ、彼の両脚を大きく広げた。そして再び挿入し、出し入れの動きを始めた。マークの小さなペニスがピンと立っていた。
射精による終結はないので、ふたりは延々とこのような行為を続けた。その間、マークは声をあげることを堪え切れず、しょっちゅう淫らな叫び声をあげ続けた。そして、約1時間後、ジェニーが疲れ切り、行為が終わった。
仰向けになったジェニーに、マークはうっとりと満足顔ですがりつき、彼女の大きな乳房に頬を寄せて横たわった。やがてジェニーの呼吸が落ちつき始めるのを聞き、彼女がストラップオンを着けたまま眠りに落ちたのを知った。
*
翌日の夜は、ふたりは双頭ディルドを使った。これを使う時はジェニーは女性に戻る。ふたり、いくつか異なった体位を試み、楽しんだ。ふたりともアナルに入れて動いたり、ハサミ合わせの格好を試したり(これはふたりの穴の位置が異なるため、ちょっとぎこちなかった)。
だがマークのお気に入りの体位は、ジェニーがディルドを入れた上で、仰向けになり、その上にマークが乗る体位だった。これだとジェニーに大きな黒いペニスが生えたように見えるのだった。その上にマークが腰を降ろし、カウガールのように乗馬するのである。
こんな調子で、さらに2週間ほどが過ぎた。マークとジェニーは、毎晩、何か少しずつちょっと新しいことを試した。性行為の場では、ジェニーは極めて支配的な立場を取るようになっていた。マークに比べて身体が大きく、筋力もあることを利用し、マークのからだを自由に操り、自分が求める体位を彼に取らせた。とは言え、ふたり、優しく抱きあいキスをする、純粋に愛に満ちた時も数多くあった。