「ペグ!」
「なによ!」
「どこに向かってるんだ?」 僕は、いま頃になって気づいたかのように、改めて尋ねた。
「キャシーのところ」 キャシーはジーンの妹で、同じ街に住んでいる。
「何のために?」
「行けば分かるわ」 ペグはそう答え、しばらく沈黙した。「……お兄さんは彼女を誘惑するの」
「キャシーを!?」
「ええ、簡単にできるはず。……彼女、お兄さんにぞっこんだから」
「キャシーが!?」 ペグは間違っている。
「ホント、お兄さんは何も見てないんだから」
そして沈黙になった。
しばらくして僕は口を開いた。
「なぜ?」
「私……まあ、見てれば分かるわ」
ことを知ろうとして僕が試みたのは、それだけだった。すぐに僕たちはキャシーの家に着き、玄関をノックしていた。
キャシーが出てきた。明らかに、それまで寝ていた様子だった。ペグは、映画を観に行ったら遅くなってしまったので、ちょっと飲みに立ち寄ったのだと説明した。
キャシーにとってはひどく迷惑だろうと思ったが、彼女は全然気にしていない様子だった。
そして、僕たちはリビングルームで腰を降ろし、お酒を飲んでいた。キャシーはローブ姿、僕は、そそくさと身につけたジーンズとシャツの姿で。ペグも似たような格好で、ジーンズと、お腹のあたりが少し見えてる丈の短いトップだった。ペグはキャシーと雑談をしていたが、キャシーは眠りから起こされたばかりで眠たそうにしていた。みんな、それぞれ、2杯ずつお酒を飲み、キャシーは何かを取りに部屋を離れた(とは言え、夜中に訪れた僕たちを迷惑がってる感じではまったくない)。
ペグが言った。「彼女、準備ができてるわ。ゲットしてきなさいよ」
「ペグ!」
「一緒に中に入るの! んじゃあ、いいわよ、デイブ。彼女が戻ってきたら、彼女の隣に座るの。キャシーはお兄さんに夢中なんだから!」
「ペグ、気が狂ってるのか?」
「お兄さんが見えていないだけ。キャシーが戻ってきたわ。さあ、立って!」
ペグはそう言って、僕をちょっとソファから押し出すようにし、僕は立ち上がった。キャシーが部屋に入って来た時、僕は彼女と対面していて、彼女の顔を見た。キャシーは、どこか恥ずかしそうな顔をして僕を見つめた。その表情、ちょっと期待できると解釈できなくもなかった。
僕はキャシーが持ってきたウイスキーを彼女の手から取り、ペグに、「ペグも、もう一杯、飲む?」 と訊いた。
「いいわ」とキャシーは言い、ペグをチラリと見た。そして僕と一緒にお酒のおかわりを取りに行き、その後、3杯目を飲む僕の隣に立った。その時、ふと、心の中でペグに同意する自分がいた。……キャシーは本当に僕に気があるようだ。
僕は前からキャシーのことを魅力的だと思っていた。だが、たとえ妄想する時でも、彼女のことは立ち入り禁止と考えていた。キャシーは僕の義理の妹なのだ。とは言え、彼女がキュートなのは確かだ。
ふと、キャシーの着てるローブが替わっていることに気づいた。さっきまで着てた地味なローブでなく、シルクのローブに替わっている。
僕はキャシーに飲み物を手渡し、それをキャシーはペグに手渡した。ペグは飲み物を受け取り、キャシーに感謝し、部屋から出ていった。僕は両手に飲み物を持ちながら立って待っていた。キャシーは軽く微笑みながら戻ってきた。僕の左右の手から飲み物を取り、バーカウンタの上に置いた。そして僕の前に立った。
僕はキャシーを抱きしめた。そしてキスを始めた。それから、ふたりでカウチに移動し、さらにキスを続けた。とても甘美なキスだった。
気づくとペグが僕たちの隣いた。
「彼女の服を脱がすのよ」
ペグは僕の耳に囁いた。僕たちはキスを解いた。キャシーはペグを見つめていた。キャシーは、ペグがすぐそばにいて、どうしたらよいか分からないといった顔をしていた。
「裸になるの」
今度はペグはキャシーに直に言った。キャシーが動かないのを見ると、ペグは手を伸ばして、彼女のローブを脱がしにかかった。キャシーはなされるがままになっていた。もっと言えば、自分でも動いてペグの手助けをしたと言ってもいい。ペグはキャシーのナイトガウンを引っぱり、脱がしてしまった。
キャシーがそこにいた。裸で。依然として、どうしてよいか分からない顔をしている。
「キャシーにキスをするのよ」
ペグに言われ、僕たちは再びキスをした。ペグの目の前で。キャシーの素肌に触れた。その感触は天国にも登る気持ちよさだった。キャシーはとても情熱的だった。
「指を使うの」
またペグが僕の耳に囁いた。僕はキャシーの脚の間に指を這わせた。彼女は濡れていた。指を使うのに合わせて、彼女の呼吸が乱れてきた。僕は指を使い続け、彼女はますます息づかいを乱した。
「キャシーに、私にキスしろと言うの」
そんな囁き声が耳に入ってきた。
「すぐに!」
僕には信じられなかった。
「私にキスをするまで、指いじりをやめなさい!」
ペグが唇を僕の耳にあてた。それが引き起こす快感に、僕は完全には防御できていなかった。
「ペグにキスして!」 と僕は言った。キャシーは僕を見つめた。依然として呼吸を乱しながら。ペグは僕の耳から唇を離し、僕の隣に並んでキャシーに顔を向けた。
「キスするんだ!」
そう言った。僕は指いじりをやめる代わりに、指を2本、キャシーの中に挿入した。キャシーは、ハッと息を飲んだ。
「今すぐ!」 僕は繰り返した。
ペグが顔を突き出し、その直後、ふたりはキスをしていた。僕は、ふたりを見ながら、キャシーに指いじりを続けた。その後、ペグの指が来たのを感じ、僕は手を引いて、ペグに任せた。
突然、ペグは床に膝を突き、キャシーの脚の間に顔を押しつけた。その途端、キャシーは大きな声を上げて絶頂に達した。その様子を僕はじっと見つめていた。