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みんながあたしの家でテレビを見ている間に素早くシャワーを浴びた。でも、それを除けば、あたしはずっと部屋にこもって、考えを整理することにした。
まず第一の、そして多分、いちばん重要なことはというと、いろいろ問題はあるけど、あたしはこのおっぱいが大好きだということ。心配の種はあるけど、このおっぱいをなくしてもらおうというのは論外だと思った。
今日一日のことを思い返しながら、仰向けになったけど、どうしても胸に目が行くし、優しく触れてしまう。家の中には他の人たちがいるけど、ずっと部屋に閉じこもったままでいようと思ったので、上半身は裸になってベッドでゴロゴロし、おっぱいをいじって楽しむことにした。シャワーの後は、ぴっちりした布のショーツだけの格好。
外は日も暮れて暗くなり、ウェンディやウェンディの友だちは庭に出てビールを飲んでいたけど、あたしはずっと部屋でゴロゴロしていた。
そして、この胸。形が最高であることに加えて、あのキッチンで感じたオーガズムが驚きだった。これまでの人生で、一番パワフルなオーガズムだったと言わざるを得ない。
もちろん、これまでも何度もオーガズムを感じてきている。でも、それは全部、似たようなオーガズムだった。それもそのはず、全部、自分で自分にして感じていたわけだから。あたしは、この通りの性格だから、彼氏なんかいないし、もちろんバージンだし。
このおっぱいでのオーガズムも自分で自分にしたわけだから、同じと言えば同じなんだけど、でも、強烈さは圧倒的だった。
それにそのことを考えれば考えるほど、ミルクのことはあまり気にならなくなってきた。確かに、ちょっと不便なことだけど、このおっぱいの見栄えと、ミルクを出す時に感じる快感に比べたら、何てことない感じだった。
それに、これも認めなければならないと思ったけど、そのミルクの側面も、あたしにはちょっとセクシーに思えるのだ。自分の身体から何かが出たという点。汚いモノとかじゃなくって、栄養があって、ジーナやウェンディの反応から察すると、美味しいモノ。それを自分の身体が分泌してるという点が、何かゾクゾクしてくる。
それにウェンディたちがあたしの分泌したモノを美味しそうに飲むというのも興奮だった! あの時のことを思い浮かべるとゾクゾクしてくる……。
でも……
ウェンディとジーナのことを思い浮かべたら、別のことも思い出してしまった。このおっぱいの唯一のネガティブな側面。つまり、おっぱいがあっても、効果がなかったということ。
あのとき、あたしは大きなおっぱいをしてキッチンに立っていた。明らかに「セクシー」に見えていたはず。なのに、あたしは相変わらずギクシャクとして強張っていた。ぜんぜん、みんなとうち解け合わなかった。前とおんなじ、「変人」のまま。
おっぱいは、一種の魔法の銃弾となって、あたしの人づきあいでの不安感や、おどおどとして、引っ込み思案なところを直してくれるとばかり思っていたのに。今になって思えば、そんな考えは甘すぎたみたい。
それに欲求不満も高まっていた。それが、その時いちばん強く感じていた気持ちかも。身体の奥底から湧き上がってくるような強烈な欲求不満感。じわじわと押し寄せてくるような感じ。
しばらく経ってから気づいたけど、その耐えがたい欲求不満感と一緒に、胸も痛くなり始めていた。最初、それがどういうことか分からなかったけど、ひょっとすると、あたしの大きなおっぱいは、不安感に反応するのかしらと思った。
でも、すぐに思い出した。6時間経ったのだ。ミルクの時間になったのだと。とすると、この欲求不満を解消する、お気に入りの方法があるじゃない?……
ミルクを受けとめるカップの代わりになるものがないか、部屋の中を見渡した。これまでの経験から、かなり多量なミルクが出るのは知っていた。部屋の中には水を飲むときに使うコップがあるけど、あれじゃ、小さすぎてダメ。700ミリリットルもの液体を受けとめられるだけのものと言ったら、お父さんがある年、あたしに買ってくれた宝石入れの箱くらいだった。でもアレもダメ。防水じゃないみたいだし。
アイデアに尽きはじめていた。その間にもどんどん胸が痛くなってくる。
服を着てキッチンに行くのはイヤだった。キッチンには大きな窓があって、庭から中が見える。キッチンに行ったら、ウェンディや彼女の友だちに、庭に出てこいよと言われるに違いない。それはイヤだった。
どうしたらよいかと、ベッドの上、ゴロゴロと寝返りをうった。そしたら、寝返りの動きに合わせて、あたしの大きな胸が動くのを感じた。この感覚、経験がなかった。身体を起こした姿勢だと、胸は重力で自然に下方にゆったりと垂れるけれど、横になって動くと、少し顔の方にせり上がった感じに動いてくる。以前は、こんなふうに動く大きな胸がなかったので、知らなかったけど、これにはちょっと驚いた。
そして、それを見て、あたしはあるアイデアを思いついた。背筋に戦慄が走るようなアイデア!
仰向けのまま、ベッドをずり上がり、首がヘッド・ボードに当たるようにした。その姿勢を取ると、首が起き上がり、身体と90度の角度で立つ形になる。あごが胸骨に強く当たって、若干、居心地悪いけど、あたしの大きなおっぱいが顔から5センチも離れていない位置に来る。
さっきのジーナとウェンディのことを思い浮かべた。あたしのミルクを飲んだ時のこと。飲んでも悪い効果はなさそうだった。リリスはそこまでは言っていた。それに匂いのことも思い出した。美味しそうな匂いがしていた。そうして、味見してみようかと思ったとき、運悪く、ウェンディたちが家に入ってきたのだった。
心臓がドキドキしていた。興奮している。手を出して片方の乳房をすくうように持ち上げた。そうして、注意深く顔に近づけ、乳首を口の方に寄せる。
多分、持ち上げる時、ちょっと力を入れすぎたのかも。あのとき感じたのと同じ、何かを放出するような強烈な感覚を感じた。そして顔面に温かい液体がピシャッとかかる。思わず、自分でクスクス笑ってしまった。
頬をミルクが滴り流れるのを感じたし、乳首の先には白い水滴がぶら下がっているのが見える。
でも今は、あたしの乳首があたしの唇のほんの先にある。しかも完璧な位置にある。
確かに思ったよりちょっと姿勢が辛かったけど(あたしの胸はそれほど大きいわけではない)、でも、そのすぐ後には、あたしの温かい唇があたしの乳首を優しく包んでいた。
その瞬間、全身に電気が走った。あたしの舌があたしの乳輪を焦らすように擦るのを感じ、ベッドの上、身体をくねくねさせていた。そして、胸に垂れていた一滴のミルクを味わった。初めての経験。
かすかな味しかしなかった。甘い味。普通の牛乳よりずっと甘い。ウェンディがバニラの豆乳と間違えたけれど、それよりもずっと甘かった。それに温かい。口と同じ温度。まあ、考えてみれば当たり前のことだけど。
かすかにメロンの味もした。説明しにくいけど。濃くて、ねっとりとした感じ。小さな滴だったけど、舌全体に広がって、舌を味わいで覆うような感じだった。
あたしの舌が勝手に動いていて、乳首を相手に踊っていた。その感覚にびっくりして、あたしは目をまん丸にした。その間にも乳首が固くなってくるのを感じる。自分の舌が自分の肌に触れてる感覚なのか、自分が分泌した甘いミルクの味のせいなのか、あるいは、そのふたつが組み合わさった感覚なのか? ともかくもっと欲しくなった。