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A big day 

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「ほら、勇気を出して!」 とナンシーは叫んだ。フットボール・チームのキャプテンである。彼女は、女の子にしても背が低い方だが、筋肉がついた逞しい腕で袖の生地がパンパンにはちきれそうだ。「やればいいのよ。それだけ。子供みたいにならないで」

いつものタンクトップ(この時は紫色)とぴちぴちのジーンズとブーツ姿のレズリーはためらった。彼は、いつも、いま彼に向けられているようなこの種の注目を浴びることを避けてきた。どう反応してよいか分からなかった。

「やろうよ」とカイルが囁いた。レズリーは親友であるカイルをちらりと見た。彼は今トラックにもたれかかっている。カイルも十分可愛い顔をしていた。ブロンドで、女の子たちが大騒ぎするようなタイプの体つきをしている。でも彼の顔には必死の表情が読み取れた。「僕たちには、これはチャンスなんだよ!」との表情。

何のチャンスなのだろうか? レズリーは、どうしても、ナンシーのせっかちな要求に従ったらどんな結果になるのだろうと考えてしまうのだった。もちろん、カイルは、それに従えば人気者になる切符を手に入れることになると期待している。チアリーダーたちと仲良く遊びまわったり、フットボールの選手たちとデートしたり、参加することなど夢にも思っていなかったタイプのパーティに出たりといった楽しい日々が待っていると。でも、レズリーは彼ほどは納得していなかった。色きちがいとレッテルを張られるのがオチじゃないかと。淫乱とか。お手軽な人とか。

レズリーは、必死に懇願する目で見つめるカイルから目をそむけた。でも、そんなにひどいことになるだろうか? 他のたいていの男の子たち同様、彼も、女の子とデートしたり、彼女のストラップオンをしゃぶったり、それを体の中に入れられ、その感触を味わったりするのはどんな感じなんだろうと思ったものだった。それを夢見てきたと言ってもよい。いつでも犯してもらうためにいるという評判が立つのは、そんなに恐ろしいことだろうか? ひょっとすると、それで、今の陰鬱とした状況から脱することができるかもしれない。ひょっとすると、ようやく、バージンの状態から脱出できるかもしれない。

レズリーは決心した。それをしたら何か利点があるかもしれない。そのような良いことが理想化され、彼の心の中、どんどん膨らんでいった。彼はうなづいた。「よし、やってみよう。人生は一度だけなんだろ?」

カイルはパッと顔を明るくさせた。そしてふたり一緒になって、前を向いた。レズリーはオーバーオールのボタンを外していると、隣から、カイルがジッパーを下す音が聞こえた。サスペンダーを肩から降ろし、前の生地がめくれ落ちる。心臓がどきどき鳴っていた。両手を腰バンドにひっかけ、引き下げた。ぶら下がる性器の根元の部分が露出する。

ナンシー、それに彼女と同じ心根の女友達の一群が、一斉に喝采をあげ、大笑いした。ずんぐり太ったフットボール選手が言った。「お前、とんでもねえスケベなんだな!」

レズリーは頬が火照るのを感じた。でも、自分がその選手に気があることを知らせて、彼をいい気にさせる選択は取らなかった。代わりに、作り笑いをして、「ほんと?」と返事した。その声には興奮と恥ずかしさのふたつが混じった声で、少し震えていた。「そ、そうなの?」

ナンシーは、小首をかしげ、口元を歪めてニヤリと笑った。そして、両手でレズリーの平らな腹部のつるつるした肌を撫でまわした。荒々しく、ざらざらした手で撫でまわる。レズリーはナンシーに触られ、背筋にゾクゾクと妙な感覚が走るのを感じた。ナンシーはレズリーに顔を寄せ、切羽詰まった感じで囁いた。「授業の後、観客席の裏にあたしに会いに来て。あんたがどれだけエッチなのか私に見せてよ」

レズリーは反応しようとしたけど、タイミングよくチャイムが鳴り、思いが中断されてしまった。取り囲んでいたみんなは、いまだに笑いながらも、教室へと戻っていった。後に続いて歩くレズリーは気もそぞろで、信じられないほど興奮していたのだった。

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[2017/10/27] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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