51_a_wife's_reaction
「何かお飲み物を用意しましょうか?」 と明るい女性の声がした。ハリーはその声の主に振り向いた。そして、その声の持ち主が、コルセットと、網のストッキングとハイヒールの姿でいのを見た。大きな乳房がコルセットから溢れ出ている。その胸に気を取られ、この女性の顔を見たときに感じた、どこか見覚えがある感覚を一瞬忘れた。
ハリーは、彼女の姿をまじまじと眺め、そして微笑んだ。だが、次の瞬間、彼の顔から笑みが消えていった。その女性の股間に間違いなく男性の性器があるのを見たからだ。そして、彼の頭脳が、この女性の真の性別を処理するのに合わせて、すべてがカチカチと音を立てて一つの事実に収束していくのを感じた。
「カ、カールなのか?」 ハリーの声はかすれていた。「そんなことって……本当に君なのか?」
そうは訊いたものの、ハリーは質問する前から、その答えを知っていた。ペニスがなかったとしたら、彼女をカールの姉とか誰かほかの親戚と思ったことだろう。だが、あの男性の付属物を無視することは不可能だったし、この家の主である男性が不思議にも不在だった事実も無視できなかった。いや、彼女の股間の付属物を見て否応なく確証した、その前にすでに、ハリーは事実を知っていた。
「ええ、そうなのです」とカールは答えた。ちょっと恥ずかしそうな声だった。「お飲み物、持ってきましょうか? それとも、何かちょっと……もっと親密になれることでも?」
「親密に……」とハリーは繰り返した。頭の中、ある想像が駆け巡った。「何と!」
「あたしの夫は、あなたに、フェラはお好きですかと訊いているのよ、ハリー」 いつの間にか部屋に入ってきていたのだろう、テレサが割り込んできた。「させてあげて。彼、ものすごく上達してきてるから」
「何と……どうやって……な、なぜ……」ハリーは口ごもった。「どういうことなんだ、テリー?」
「カーラ、お客様にお飲み物を持ってきて」 とテレサは言った。カールは、いやカーラか、膝を曲げて軽く会釈し、素早く部屋から出て行った。彼が出ていくのを見届け、テレサは話し始めた。「落ち着いて、ハリー。ちゃんとした説明があるから」
ハリーが返事をしないのを受けて、テレサは話を続けた。「単純なことよ。彼はあたしに隠れて何回も何回も浮気をしたの。あんまり繰り返すものだから、あたしもうんざりしてしまった。彼と離婚しようと思ったの。書類とかいろんなもの引っ張り出して、準備したわけ。それがどういうことを意味するか分かるわよね? 彼は一文無しになるということ。彼はあたしに別れないでくれって懇願したわ。何でもするからと言った。それを聞いて、弁護士の協力を受けるよう、サインさせたの。そして、あたしが何を言っても、それに同意するようにさせたの」
「それで、君は彼を……何と呼べばいいか分からないが、あの姿に?」
「いいえ、違うわ。少なくとも最初は違うわ」とテレサは言った。「最初は、ちょっとだけ彼をコントロールする力が欲しかっただけ。彼にきっちり教えてやろうと思ったのは、彼がまたも浮気をしたことが分かってから。今度は、うちのメイドとだった」
テレサは飲み物を一口すすった。「これが、彼にあたしのパンティを履かせることから
始まったって言ったら信じるかしら? 彼はパンティを履いている間は他の女と寝ないだろうと思ったのよ。そして、思った通りになった。ちょっと認めるのが恥ずかしいんだけど、それが分かったとき、ちょっと極端に走ってしまったかなって思ったわ。でも、彼に一日中、ドレスを着せるようになるまで時間はかからなかった。それに、そうなった後は、女性ホルモンを取らせるようになるのも、あっという間だった。1年半もしたら、彼はあたしのメイドとして生活するようになっていたわ」
「でも、どうやって?」
「あれやこれやをちょっとずつ。サブリミナルの条件付けを少しとか、催眠術で示唆するとか。言っておくけど、大それたことはしてないの。彼を従属的な性格に変えるに十分なだけ。従順にするのに十分なだけ。ああ、それにあたしたち楽しんでもいるのよ。どんなお楽しみか、今から3人でしましょう?」
カーラが飲み物を持って部屋に戻ってくると、テレサが言った。「さあ、フェラをしてあげなさいな……」