僕はジェニーをまねようと、彼女の肉感的なお尻を見ながら後ろをついて元気に歩き出した。だがヒールのせいで、バランスが取れず、不安定になるのに気づいた。
ジェニーは店の奥まで行くと振り向いて、僕がよろよろと歩くのを見た。
「だめ、それじゃダメよ。元に戻って、もう一度やってみて」
元の位置に戻り、向き直して、もう一度歩き始めた。ドナとジェニーは僕の奮闘を見ている。
「まだダメね」 そう言ってジェニーはドナを見てつけ足した。「ちょっと、いいかしら?」
「ええ、ご自由に」 ドナは微笑んだ。ジェニーは僕の腰を両手で支えた。
「さあ、まずはリラックスすること。体がガチガチになってるわ」
ジェニーが僕の後ろにいて両手で腰を押さえている。僕はリラックスしようとした。
「じゃ、今度は、腰を前後に振ってみて? 実際には踏み出さないで。片方の脚をちょっと前に出して、次に逆の脚を出す感じにしてみて」
腰を振ってみた。馬鹿になったような気持ちだったが、ともかく、この流れに合わせる。ジェニーに押さえられているので、まだ前に進むことはできない。
ジェニーはドナを見た。ドナは熱心に僕のところを見ている。
「ちょっと試したいことがあるだけど、構わないかしら? 彼女にかなり密着しなければいけないんだけど」 ジェニーは意味ありげに微笑んだ。
「もちろん。ひょっとすると私も学べるかも知れないわ。私も、あなたのように体を振れないのは本等ですもの」
ジェニーは苦笑いをした。
「職業柄、覚えたことなのよ。セクシーなアイテムを売りたかったら、ちょっとだけエッチなしぐさができるようになっても悪いことじゃないわ」
ジェニーは僕の後ろに立ち、僕に擦り寄った。股間をお尻に押しつけるようにし、後ろから両手を回して僕の胸を掴んだ。ジェニーが僕の後ろについた時、ドナがハッと短く息を飲むのが聞こえた。
「さあ、あなたの後ろで何か気持ちのいいことが起きてるフリをしてみて? そして、その気持ちいいことがずっと続いて欲しいと思っているみたいに腰を動かしてみるの」
ジェニーの腰の動きに同調するように腰を動かし始めた。それを見てドナが言った。
「どうやら、ビクトリアは、そんな『フリ』をしなくても良さそうね」
「そう、その調子よ。あなたのお尻に気持ちいいことをされていて、もっと、されたいと思っているように腰を振るの」
僕は低い唸り声をあげていた。ピンクのハイヒールを履いて体を揺らしながら、後ろから擦りつけてくるジェニーの股間にわずかに押し返す動きもしていた。ジェニーは前後の方向で揺れていた。僕のお尻に股間を擦りつけ、両手で僕の胸を押さえている。指で僕の乳首をさすっている。
その時、ドナが僕の前に出てきた。僕の肩越しにジェニーを見た。
「私もお手伝いしてもいいかしら?」
「もちろん。ミス・ビクトリアは、あなたの彼女なんですもの」 ジェニーは前後に揺れながら、甘い声で返事した。