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A series of choices 

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あたしは、自分のおっぱいが彼女のより大きいのが嫌い。ずっとあたしの方が大きい。ものすごく。それに、彼女も、それを彼女自身が認めるかどうかにかかわらず、この事実を嫌っているはず。どんな女性も、口では何と言おうとも、自分の彼氏が、自分より大きなおっぱいをしていても構わないと思う人はいないはず。世の中はそういうふうにはなっていないものだから。

でも、だからと言って、これはあたし自身が何とかできたことだったかというと、そういうわけではない。あたし自身、こういう姿になることを頼んだわけでは決してない。こんなおっぱいを欲しがったわけではない。でも、ずっとこだわっていたことなのは事実。そして、そのことがとても嫌に思っている。あたしは自分の状況を一から百まで嫌悪している。

でも、自分では変えられなかった。もし仮に、今はまだ後戻りできない地点を過ぎていないとしても、あたしは抵抗できないと思う。抵抗したら自分の身に何が起きるかを知っているから。もし、あたしが間違った振る舞いをしたら、彼が何をするか、知っているから。

そもそも、ここに来るべきじゃなかったのだ。家出したことは間違いだった。後悔している。本当に。あたしの両親はあたしが思っていたほど悪い人たちではなかった。それにあたしの生活も思っていたほど悪くはなかったのだ。もっと言えば、今から思えば、かなり良い生活を送っていたのだと思う。

家出が一つ目の間違いだとすれば、あたしの二つ目の間違いは、彼女の家に転がり込んだことだった。彼女は、彼女なりにあたしのことをなだめようとしてのことだったと思う。今にして思えば、彼女はあたしに警告することができなかったのだろう。彼女自身、できることなら、誰かに警告してもらいたかったのだろうけれど。彼女の心境は、今のあたしが、どんなふうに女性化されてしまったかを他の誰かに話すことができないのと同じ心境なのだと思う。今は、あたしが以前は男の子だったということさえ、誰にも言うことができない。もし、誰かに言ったら、そして、それを彼に知られたら、あたしはお仕置きされてしまう。彼の調教はイヤと言うほど経験してきた。お仕置きを避けるためなら、ほとんど、どんなことでもしようと思うほど。

最初は、みんなとても幸せそうに見えた。彼女も、彼女の母親も、そして彼女の義理の父親も。完璧な、つつましい幸せ家族。でも、彼女の家に転がり込んで2日ほどしたら、彼女の義理の父が、彼女に異常に親密であることに気がついたのだった。彼女の母親が仕事で家を空けているときなど、彼女が彼のベッドで寝ていることもあった。あたしは、ふたりが何をしているか知っていたと思う。たとえ、あたし自身はそれを認めたくなかったとしても、はっきり分かっていた。

彼らがいつからあたしにホルモンを与え始めたのか、分からない。かなり初めのころからだったに違いない。それと言うのも、彼らと暮らし始めてたった1ヶ月もしないうちに体が変化してきていることに気づいたから。それにしても、この膨らみ具合。まるで、あたしの中にずっと前から女の子が潜んでいて、姿を現す適切な機会をずっと待っていたかのよう。

とはいえ、あたしはずっと否認していた。ありえないって。体の変化について、ありとあらゆる言い訳を考えた。自分自身、そうかもしれないと自己納得したほどだった。でも、この胸が彼女の胸より大きいと知ったとき、あたしは自分に何が起きているのかを悟ったのだった。でも、その時には、すでに遅すぎた。

その頃には、あたしの両親は、あたしが歓迎されない存在になっていることをはっきりさせるようになっていた。もう家には戻れない。あたしは高校を出たばかりで、そのまま、彼女の家に留まるほか選択肢がなかった。それに、それは、正直、そんなに悪いことでもなかった。彼女の家族は、あたしに大学を出るまで面倒を見てくれるとさえ言ってくれた。まるで、あたしは家族の一員になったようなものだった。当然、あたしはそこを出ることなどできなかった。そこに留まる理由が有り余るほどあったのだった。

あたしが女性化の過程にすっかり入りきったころ、彼があたしをそれまでとは違うように扱い始めた。こっちでハグしてきたかと思えば、あっちでは軽く体をまさぐったり。彼は毎晩、あたしに、おやすみのキスをすることすら習慣化していった。それにあたしにプレゼントを買ってくるようにもなった。間もなく、あたしは完全に新しい服装をするようになった。衣装ダンスの引き出しはレースのランジェリーでいっぱいになっていた。それに、美容院にも行くようになっていて、行った回数は数えきれない。

それは気持ちのいいことと感じていたと思う。積極的に関心を払われること。そんなわけで、あたしはいつの間にか、彼の指示に盲目的に従うようになっていた。そんなわけで、あたしは、彼にストップをかけることをしなかった。少なくとも、そういうふうに、自分に言い聞かせていたと思う。現実には、そうではない可能性を考えることを抑圧していただけなのかもしれない。彼が邪悪なことを考えていたにしても、それを分かっていても、あたしには他に選択肢がなかった。自分でも、自分が囚われの身になっているに過ぎないのは分かっていた。ただ、彼が望むような人間になっている方がずっと楽だったということだったのだ。

自分がどっぷり罠にはまっているのを知った瞬間はというと、あたしがシャワーを浴びているときに彼がシャワールームに入ってきた時だった。その時までには、すでに、あたしの体はすっかり女性として成長しきっていた。体のどこを見ても、彼が望む女性の身体をしていた。何が起きようとしているのかすら分からぬまま、そして、抵抗することすらできぬまま、彼は裸になっていて、シャワーの中、あたしの真横に来ていた。そして、両手であたしの身体中を触り始めたのだった。あたしは、どうしてよいか分からず、また、彼を不機嫌にさせてはいけないと思い、触られるままになっていた。彼に促されて、床にひざまずかされた時も、抵抗しなかった。そして、目の前に勃起した男根を向けられ、あたしは唇を開き、それを受け入れた。「そうだ、良い娘だ」と彼は言い続けていたが、まさに、良い娘として受け入れたのだった。

あの瞬間以降、あたしたちの関係はがらりと変わってしまった。あたしの人生も変わった。あたしは女性の身体になっているが、ただの女の子ではない。彼の女の子になっている。ちょうど、あたしの彼女がそうであるのと同様に。

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[2017/11/25] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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