62_an easy choice
「僕たちにこんなことさせないでくれよ」と、ジェリーは振り向きながら言った。横にはタイラーとエリックという親友。3人とも、同じようにセクシーな女子高生の服装をして並んでいた。「僕たちが同意したのは、こんなことをすることじゃなかったよ。こんな格好で……」
「その格好こそ、あんたたちにピッタリじゃない?」 とメリッサはニヤニヤしながら言った。「それに、私には、私が望むことをどんなことでも、あんたたちにさせることができるのよ。ジェイムソン先生に、あんたたちがカンニングしたことを言ってほしいというなら話は別だけど? どっちにしたって私はハッピーだわ。でも、自分に問いかけてみるべきね。退学になるのに比べたら、ちょっとだけ恥ずかしい目にあうのが何だろうって。退学になったら人生めちゃくちゃよ? それに比べたら、こんな代償、たいしたことないじゃない?」
メリッサの論理は、この男の子たちが彼女の条件に同意した時もそうであったように、完璧に筋が通っていた。だが、こんなバカげた服装をしてみんなの前に立つとなると、ずっと難しい選択肢となっていた。彼らが同意した時、ジェリーは、これは冗談のようなものだろうと思っていた。男たちにスカートを履かせ、みんなで笑う。それだけだろうと。だが、彼が計算に入れていなかったことは、この変身の奥深さだったのである。彼が予想していなかったことは、変身後、3人ともどれだけ美少女に変わるかという点だったのである。完璧に化粧をし、体毛を剃り、ウイッグをかぶり、スキャンダラスなほど露出気味の服を着たら、どれだけ変わるか。それを予想していなかったのだった。
「まあ、言うことに従ってやろうぜ。たった一日だけだし」 とタイラーが言った。
「一日?」 とメリッサが言った。「そんなこと誰が言ったの? これは、このセメスターが終わるまでよ。今日から卒業するまで、ずっとあんたたちは女の子」
「えっ? だって……」
「さもなければ、高校退学ってことね」 とメリッサは付け加え、条件を念押しした。
「いいよ、分かったよ」とジェリーは言った。「やるよ。いいよな、みんな? 待って、エリック、なんでお前、うれしそうな顔をしているんだよ?」