「シルクの囁き、ラベンダーの香り」 第1章 A Whisper of Silk, A Scent of Lavender by rgjohn 全章のoriginal http://english.literotica.com/stories/showstory.php?id=30906
ジャネット・レドモンドは、人に敬われる眼科医であり、医療の実践を着々と積み上げていたところだった。だが、彼女は、それまでの人生で遭遇したことがない大きなショックを受けたのである。38歳のジャネットは、自分はまさにアメリカン・ドリームを生きていると思っていた。高額の収入、美しい家、安定した家族生活、そして、上流クラスの居住地域。一人娘は、大学に進み、ジャネットと彼女の夫が育んだ巣を飛び立っていた。その一人娘が家を出てすぐのことだった。ジャネットの夫が、家を出て、若い秘書と一緒になると宣言したのである。
ジャネットは打ち砕かれた、と言うだけでは言葉が足りない。夫がどこに不満を持っていたか、ジャネットにはまったく分からなかった。確かに、ここ何年かで何キロか太ってしまった。でも、まだ、体型は美しい方だし、大きく張りのある胸も、形の良いお尻も自慢できると思っていた。
多分、仕事に時間を割きすぎたのかもしれない。しかし、多くの患者を抱えた医師である以上、多少の犠牲は仕方ないと思った。服装が地味すぎる傾向があったから、とも思った。服装のことについては、娘が何万回も私に言っていた。だけど、人に尊敬される医師としては、生真面目すぎる服とまでは行かなくても、その職業に見合った服装をすべきであると感じていた。
あとは、セックス。まあ、確かに、その点は、もう何年も前から道端に置き去りにしてきたようなものと言える。職業上の責務があまりに多く、個人的な時間を取るのがほぼ不可能となっていた状態だった。その状態の犠牲がセックスだった。
ジャネットは鏡の中を見た。鏡の中、とても愛らしくセクシーな女性が見えた、青みがかった緑の瞳、スタイリッシュにショートに決めたブロンドの髪、そして、さほど悪くはない体型。175センチの身長だから背が低いわけでもないし、60キロの体重は、太ってるとは言いがたい。もっとも、ジャネットは、時々、その60キロの重みはすべて胸に詰まっているのではないかと感じることがあった。
ジャネットは自分が魅力的に見えているという自覚があった。(娘に勧められて)体にぴったりのセーターを着て、短いスカートを履いた時など、男性が彼女を見る視線をはっきり知っている。冷たい空気の中、深呼吸したときや、特に興奮した時など、どうしても大きな乳首が固くなり、どうしても、それが外から見て分からないようにすることができないことがあった。ええ、正直言って、この大きな乳首は、最近、いつも固くなっているように思えて仕方ない。
ジャネットは、男性から注目されるのが嫌いだというわけではなかった。ただ、保守的な性格のため、そういう視線を楽しめることがめったにないということなのである。大半の男性は、そういう彼女を性的な対象として見ているということは知っていた。確かに、そのことで興奮し、下着を濡らしてしまうこともあったが、逆に、自分が肉の塊となってしまったような気がして、怒りを感じることもあった。だが、そういう風に二通りに感じる女性はたくさんいるということもジャネットは知っていた。女性にとっては永遠のパラドックスだということを。