
65_Fallen 「失墜」
「あれだけスクワットした甲斐があったわね。あんたの脚の間にぶら下がってるみっともないモノがなかったら、あんたのこと、生まれつきの女じゃないのなんて言えないと思うわ」とメラニーが言った。
「死ね、バカ!」とジャックは答えた。
「まだ、そんなに怒ってるのね。ずいぶん経ってるのに。でも、驚いたりしないわ。あんたは、いつ負けたかも知らなかったんだから」
「いつか、この状態から抜け出る方法を考えてやる。その時は、きっちり仕返ししてやるからな。絶対にボクは……」
メラニーは素早く彼の丸いお尻に平手打ちをし、彼を黙らせた。「あんたが歯向かう時が、ゾクゾクするわ。簡単に諦められちゃってたら、つまらなかったもの。でも、もちろん、あんたが諦めていても、やったけれどね。あんたはいちいち抵抗してきた。でも、そうでなかったら、こんなに楽しめなかったかもしれないわ」
「お前をクビにするチャンスがあったときに、ちゃんとクビにしておくんだった」とジャックはお尻に着いた手跡をさすりたい衝動を堪えつつ言った。「そうすべきだった…」
再び平手打ちが飛んだ。今度は先のより強い平手打ちだった。「でも、あんたはそうしなかったのよ。放置してた。あたしを止めなかった。そして今はと言うと、自分の姿を見てみることね。あらまあ、あの権力者がここまで失墜するとは」
ジャックは反論できなかった。何を言ったらよいか分からなかったからだ。メラニーが言ったことはすべて正しかった。彼にはメラニーを解雇するチャンスがあったのだが、そうはしなかったのである。むしろ彼女を援護し続けた。かつては、ジャックも人の良い男だったのである。だが、その人の良さが彼自身への逆風となって襲い掛かったのだった。
メラニーは業務上の大失敗をジャックのせいにした。ジャックはメラニーを守ろうと隠ぺいを行ったため、資料には彼の指紋がいたるところに残ったのだった。その後、彼は自分は無実だと主張したが、それは、むしろ、告発者の信用を貶めようとする必死の抵抗として受け取られた。そして、メラニーは昇進し、彼は降格される結果となった。そのたった一つの出来事の後、他のすべてが流れ落ちるように連鎖した。そして彼は女体化という高潮を止めるには完全に無力になったのである。この仕事についているためには、それを受け入れざるを得なかったのだった。ジャックは、メラニーの企みに乗るほか、ほとんど道はなかった。
ジャックは後ろに顔を向け、メラニーがすでにストラップオンを装着しているのを見た。メラニーはにやりと笑った。「近々、あんたをあたしのフルタイムの淫乱女にしてあげるつもりなの。まあ、表面的にはあたしの秘書ということで。キュートなミニスカートを履いたあんたの姿をみんなに見せてあげましょうね。可愛いミニスカ、あんた、大好きでしょ? このおちんちんと同じくらい大好きよね? さあ、どうなりたいか言ってみなさい。女の子の声で言ってほしいわ」
ジャックはため息をついた。「あ、あたしを、あなた専用の淫乱娘にしてください。おちんちんを入れてください」
「ええ、いいわよ。欲しいわよね」