
66_For my brother 「弟のために」
「その調子だ」と彼は言い、あたしの中に入れてきた。「リラックスするんだ。これがお前の人生な」
あたしは苦痛に弱々しい泣き声を上げた。彼のペニスを受け入れる激しい苦痛に備えるなど、どんなことをしても無理だっただろう。体がふたつに引き裂かれるような気がした。だけど、あたしは受け入れた。そうしなければならなかったから。自分で決めたことだし、引き下がることなどありえない。
こんなにまでなるはずじゃなかったと思う。大学を卒業して、自分の未来の人生に向けて備えているはずだった。でも、そうはならなかった。弟がその原因。
でも、あたしは自分の決断を後悔はしていない。弟かあたしかのどっちかだったから。弟は、誰も1セントでも借りたりしたくないと思うような人から多大の借金をするという間違いを犯した。そして彼らが返済を求めてきた時、あたしは弟の身代わりになったのだった。あたしは、弟のためにと、喜んで自分を犠牲にすることにした。それが兄のすべきことだと思ったから。
でも、その先に何が待っているかを知っていたら、あんなに自ら進んで犠牲になっただろうかと、思わざるを得ない。あたしは、殴られて、脚の骨を折られることくらいかと思っていた。彼らが借金返済をするようあたしを働かせるとは、思っていなかった。さらに、その無償の強制労働として何をさせられるか、想像すらできていなかった。
彼にアヌスを繰り返し貫かれながら、自分に言い聞かせた。あと2年。あと2年したら、自由。借金は完済。もとの生活に戻れる。確かに元の体には戻れない。だけど、自由にはなれる。苦痛も終わる。借金は完済。普通の生活ができる。……