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バースデイ・プレゼント 5 (5) 


ジェニーはにんまりとした。

「私も遊びが大好き。お2人に遊びのおもちゃを2、3お見せしましょう」

ジェニーは、僕たちをランジェリー売り場に連れて行った。美しいピンクのネグリジェを取り上げ、僕に渡す。

「これはあなたにぴったりのサイズだと思うわ」

そう言って微笑み、また棚に振り返って、別のネグリジェを出し、それをドナの前に広げて見せた。妻の首元から垂らしてみせる。ネグリジェはドナの愛らしい胸の上に垂れ、僕も実に美しいと思った。

「普通は、ランジェリー類は誰にも試着させないんですが、今は店も閉めて、ここには私たちだけしかいなし、いずれにせよ、お2人は気に入って買っていただけると思うので、どうぞ、それを試しに着てみてはどうかしら。とってもよく似合うと思うわ」

ジェニーは僕たち2人に、ピンクのガーターベルトとストッキングも手渡した。

「・・・それにドナ? あなたの靴のサイズは6よね?」

ドナはにっこり頷いた。ジェニーは一度、店内の向こうの方へ行き、僕のとまったく同じデザインの靴を持って戻ってきた。

「多分、お2人とも着替え終わるまで、ビクトリアにはいったん靴を脱がせた方が良いかも。・・・それから、お2人がお店に来たとき、あの女王様コスチュームを見てましたよね? 生身の人間が着るとどうな風に見えるか、見てみたいと思いません?」

ジェニーは、片手を腰に当てながらそう言って、微笑んだ。

「・・・そうすると買ってみる気になってもらえるかも知れないから。ちょっと高価なコスチュームですし」

ドナは問いかけるような目で僕を見た。僕は微笑み、頭を縦に振った。あの皮製の衣装を着たジェニーはどんな風に見えるだろうと想像していた。ドナはすぐに、ジェニーの方に向いて言った。

「ありがとう、お願いするわ」

「たいていのお客様も、そうおっしゃいます」 ジェニーは笑っていた。そして、ディスプレーから2つほど箱を取り上げ、それを持って店の奥へと歩いていった。突き当たりの部屋に入る。中から、彼女がハミングで With a Little Help from My Friends(参考)を歌うのが聞こえた。

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