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07 Sissy son 「シシー息子」 

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07 Sissy son 「シシー息子」

「これはどういうことだ? お前、なんで裸になってる?」アルは息子のソニーを見て言った。

「あ、お父さん。今日の朝、大学から帰ってきたんだ。ボクと友だちとでプール・パーティを開くことにしたんだよ。他にちょっとプールに入りたいと言ってる友だちもいるよ。ちょっと浸るだけ。涼しくなるためにね。でも、知っての通り、みんな男子学生だから、問題ないと思うんだ。ほら、お父さん、よく、子供の頃の話しをしていたじゃない。友達と湖に行って泳いで遊んだって。そんな感じだよ」

「だ、だが……」そうアルは言いかけたが、何を言っても無駄だと思い諦めた。これまでずっと何年間も、一人息子のソニーをもっと男らしくさせようと努めてきた。彼が息子を愛していないわけでは決してない。心から愛している。だが、アルのような立場にいる男は、シシーを絵に描いたような息子を持っているわけにはいかないのだ。なんだかんだ言っても、アルはこの国で最も強力な犯罪組織のトップである。人々は、彼の後継者とされているソニーを見たら何と言うだろうか? 人々は、可愛いソニーが、ヤルことしか考えていない学生たちに体を見てもらおうと、裸で歩き回っているのを見たら、どんな反応をするだろうか? そして、さらに悪いことに、この息子は、友だちと彼が言う若者たちの性欲の対象となっていることを知りもしないのである。

だが、そんなことを考えつつも、アルはどうしても息子の体に目が行ってしまうのだった。あからさまに女性的な体。腰は広く、肩は狭い。首から下は、1本も毛がない。ペニスですら女性的な繊細さを見せている。

もちろん、アルはソニーが男らしさに欠けていることはずっと前から知っていた。だが、大学に行かせ独り暮らしをさせれば、少しは男らしさを得るかもしれないと期待したのである。だが、明らかに、それは正反対の結果をもたらしたようだ。その友達だと言う学生たちが、息子の正体をそんなに早く見抜いたとは。

「何か服を着てきなさい。今すぐ」とアルは言った。「話したいことがある」

「ああ、でも、お父さん」とソニーは言った。「ボクたち、後でレスリングしようと思ってるんだよ」

アルは、したいとは思わなかったが、息子を守ってやらねばならないという気持ちに駆られた。「中に入りなさい。それにお父さんは、その友達とやらと、ちょっと話しをするつもりだ」

「うん、分かった」とソニーは言い、つま先立ちになって父親の顔に顔を近づけ、その頬にキスをした。アルは、裸の息子の、その何気ない挨拶に驚いた。そして、こぶしを握り、その学生たちが、この純粋無垢なシシーに何かしようものなら、みっちり世の中を教えてやると思った。


[2018/04/08] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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