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67 No choice 「選択肢ナシ」 

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67 No choice 「選択肢ナシ」

振り返って、後ろのレイナに言った。「ヤッテいいよ。大したことじゃないから。ヤレばいいんだから」

彼女は下唇を噛んで、ストラップオンの根元を握った。周りに集まってる男たちは存在していないものだと思い込もうとしながら。ボクも連中のことなど見る必要がなかった。そもそも見たくもないし。僕にとっては、連中はみな同じだった。高価なスーツを着た中年の男たち。個性も何もない同じ人間の集まり。全員、同じように嫌らしい顔をして見ている。あの顔はこれまでも見てきたし、また、今日も見ることになると分かってる。

「こんなことイヤだわ」 とレイナは取り囲む男たちを一人ずつ睨み付けながら囁いた。幸い、彼らは、彼女の言葉が聞こえるほど近くにはいない。

ボクは動けなかった。もし動いたら、連中に何か様子がおかしいと思われてしまうだろう。だからボクは、裸のお尻をみんなに見せつけるようにしながら、四つん這いのままでいた。「やらなきゃダメだよ。これは大切なことなんだ。もし、しなかったら……」

やらなかった場合どうなるか、あえて、言わずにおいた。ボクも彼女も、その場合の結果を知っていた。ふたりとも、どうして、ここにいるバカな金持ちどものためにライブでセックス・ショーをするはめになったのかを知っていた。もし、するのを躊躇う理由があるのがどっちかと言われたら、間違いなくボクの方だろう。なんだかんだ言っても、男性性を奪われたのはボクなのだ。彼女と言えば、ストラップオンをつけて、何回か腰を動かすだけでいいのだ。ボクの方はどうか? ボクは、こんな恥辱的な格好になって、女のように振る舞うことを我慢しなければならない。彼女のストラップオンで犯されることが、この世で一番気持ちいいことと思ってるように、ヨガリ声を上げなければならない。しかも、本気で感じまくっているように説得力を持たせなければならない。

「分かってるわ」と彼女はつぶやいた。少し間をおいて、もう一度、繰り返した。「分かってるって」

そしてレイナはボクの後ろの位置についた。アレを感じた。あの冷たくて、固いプラスチックのモノがボクのアヌスに当たるのを感じた。目を閉じて、すぐに終わればいいと願う。ほとんど間を置かずに、彼女はボクに押し込んできた。そしてボクはそれに合わせて、震えるような喘ぎ声を口から漏らした。準備ができてると思っていたけど、これは、大きすぎる。フィットできっこないと思う。絶対に無理だと。体をふたつに引き裂かれてしまうと。

だけど、結局、ソレはフィットした。一度入れた後は彼女は、もはや躊躇うことなく、ずんずんとボクを突き始めた。もちろん彼女はボクを傷つけるつもりはない。レイナはそんな女の子じゃない。でも、この時のレイナは情け容赦なかった。彼女にハンマーで釘を叩くように激しく突かれ、ボクはどうしても涙を抑えきれることができず、涙がぼろぼろ頬を伝い流れた。部屋の中、彼女の下腹部の肉肌とボクのお尻の肌がぶつかり合う音が鳴り響いた。もちろん、ボクの感極まったヨガリ声や喘ぎ声が、その音に合いの手を入れている。背後には、男たちの興奮した唸り声が聞こえている。

どれだけ長く続いたか、ボクは知らないし、知りたいとも思わない。ともかく、速く終わってほしいとしか思湧かなかった。そして、ようやく、最後を迎えた。ことを終え、レイナは立ち上がり、勝ち誇ったポーズをしていた。そして、その足元にボクは肉体的にも精神的にも疲れ切って、力なく横たわり、もう二度と元の男性には戻れないのではないかと思うのだった。


[2018/06/18] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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