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Vacation 「休暇」 

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67_Vacation 「休暇」

気になって仕方ないのか、レインはプラチナ・ブロンドのウイッグの位置を整えた。ウイッグはずれたりしなかったのだが、位置を整えるという簡単な動作をすることで、気持ちが休まるところがあった。レインは背後にいるガールフレンドのエイミを振り返った。「エイミ、これ、本気?」

エイミは頷いた。「きっと楽しいわよ」 エイミは青いボード・ショーツ(参考)と地味なスポーツ・ブラの姿。「それに、ここに来ると言い出したのはあなたの方でしょ?」

それは事実だった。レインは休暇の計画として「男女の入れ替わり」をしてみたいと強くプッシュしてきたのだった。だけれども、それが事実のすべてというわけではなかった。ひとつに、彼は、これが本気での「性役割入れ替え」になるとは予想していなかったのは確かだった。むしろ、レインは、彼らふたりがカウンセリングで経験してきたような類の「性役割入れ替え」のようなものじゃないかと思っていた。実践的と言うより理論的なものかと。もうひとつあって、レインはこんなに完全に変身させられるとは思っていなかったということ。しかも、自分がこんなに見事に女性的に見えるようになるとは思っていなかったということ。

レインは、お尻のあたりでズリ上がっていた水着の裾を引っ張った。「これ、すごくキツイよ。それに、自分がバカになった気がしているよ」

「でも、あなたの姿、本当に最高」とエイミは、ふざけまじりに彼のお尻をピシャリと叩いて答えた。叩かれた彼の尻頬がプルプル揺れた。「あなたがこんな体を隠していたなんて、誰も知らなかったわよ」

「これは、あの人たちがボクに打った注射のせいだよ」と、レインは彼の変身を促す薬物のことを言った。その注射器に入っているものが何であれ、それに加えて、彼らはレインの体から一切の体毛を除去し、彼の顔に半永久的に持続する化粧を施した。「あの注射のせいで、すべてが……柔らかくなってしまった」

「私はその方が好きよ」とエイミが言った。レインとは対照的に、エイミはまさに正反対の結果になっていた。彼女の筋肉は、前よりちょっとゴツゴツした感じに見えたし、触れても同じ感じになっていた。それに彼女は化粧をまったくしなくなっていた。「ちょっと、これ、いつまでも続けていたいって気持ちになってるの。この前、ある女の人に話したら、生涯プランの選択肢もあるって言ってたわ。ちょっと金額が高いけど、私たちにも手が届く金額よ」

「ボクは……ボクはイヤだけど……」

「でも、その件について、あまり気にしないで。今はただくつろいで楽しんでましょう。なんてったってバケーションなんだから」


[2018/09/27] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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