2人の行為は、とても熱を帯びていて、とても激しく、そして、とてもあからさまにエロティックなものだった。私のあそこはたちまち愛液を溢れさせていた。私は、卑しい覗き屋のように、陰に身を潜め2人を見ることしかできなかった。
気がつくと私はスカートの中に手を入れていた。2本の指を使って、疼いているクリトリスを、軽く円を描くようにして擦り始めていた。目の前の、美しくエロティックな絵画のような光景から、どうしても目を離すことができなかった。美しい2人の女性。そのうちの一人には、太く肉量たっぷりなペニスがあって、公の場だと言うのに、それも気にせず淫らに性行為を行っている。私と彼女も、傍から見ると、このように見えていたのだろうか? そうに違いない。もう一人の女性の顔は陰に隠れて見えなかった。だが、ダニーの大きなクリトリスが彼女の割れ目に出入りする様子ははっきりと見えていた。2人とも、激しく喘ぎ声を上げていた。恐らく、もうすぐ、頂点に達しようとしているのだろう。
それは私も同じだった。クリトリスを擦る行為から、2本指を力強く、あそこの穴に突き入れる行為に切り替えた。ダニーの激しい出し入れに同調させて、自分の指を突き入れる。
私も含めて、3人ともほぼ同時に達した。2人の絶叫の声のおかげで、私自身が漏らした声は聞かれずにすんだ。強烈なオルガスムに両膝ががくがく震えていた。中腰で脚を広げ、股間に指を突っ込んでいるみっともない姿。壁に手を当て、よろめく体を支えた。
このオルガスムは、ダニーが家を出て行ってから初めてのオルガスムだった。無様な格好で覗き見しているという無粋な状況であるにもかかわらず、いや、多分、そういう状況だったからこそ、このオルガスムは強烈で、満足させるものだった。2人は、しばらしくた後、体を離し、乱れた服装を直し、こっそりと何気なさを装って歩き去った。手を握り合っていた。
ダニーの相手の顔をはっきりと見たのはそのときだった。あの黒髪の美人を見間違えるはずはない。考えてみれば、たった2日前に、私は彼女の担当する椅子に座り、ヘア・スタイリングをしてもらっていたのだった。2日前ばかりでない。これまでずっと毎週、水曜日に。
その週末の、土日の間ずっと、持っている中で一番大きなディルドを使って、狂ったように自慰を続けた。あのときの光景を、頭の中、何度も再生した。私は、あの光景に呪縛され、獲りつかれてしまったようで、どうやっても、頭から振り払うことができなかった。
オルガスムも強烈だった。淫らで、下品で、動物的な絶頂に数限りなく達し続けた。自分が気が狂ったとしか思えなかった。事実上、私は、愛する「妻」を大の親友に寝取られた「夫」と同じ立場になっていた。しかも、その行為を盗み見して、激しく興奮している。
多分、あの行為のあからさまなところ、目の前で展開していた大胆さが、興奮を高めた理由だったのかもしれない。しかも、私とダニーの間の関係とほとんど変わらず、ダニーは彼女とセックスしていた。レクシと私が入れ替わっても、まったく変わらない。まるで、私自身が暗く、ひと目につかない小部屋で、ダニーとセックスしていたような錯覚さえあった。ある意味、そうだったと思う。