男がベッドに這い上がり、両手で脚を押し広げるのを感じ、彼女はもはや、予想される事態を避けられないと観念し、目を開けた。彼女は、多分、夫のモノより少し大きなモノを見るだろうと予想していた。そしてその予想は裏切られなかった。と言うより、予想していたモノどころではなかったのだ。男のペニスを見て彼女は目を丸くした。にょっきりと立ちそびえ、太さは彼女の手首ほどもありそうだった。
……噂は本当だったんだわ。あの黒い怪物を見て! この人、アレであたしを串刺しにしようとしてる!
「もう、俺に生意気なことを言うんじぇねえぞ!」
両脚を閉じようとするが男の圧倒的な力に敵うわけがない。脚から少し力が抜け、それを受けて、さらに広げられた。開脚させられ、男の両手が太ももの内側をジワジワと這い上がってくるのを感じ、彼女は恥丘を隠していた手をゆっくりとひっこめた。隠そうと抵抗しても不毛だと、思ったのだろう。手が引いていき、その下から愛らしい陰部が顔を出した。
これから起きることは避けられない。そう思い、諦める。そして、いったん諦めると、彼女の頭は、今度は、その、これから起きることは、どんな感じなのだろうと想像し始めたのだった。
いつの間にか男の手は彼女の陰部に到達していた。男は、柔らかい縮れ毛を撫で、その下の無毛の柔肌を上下に愛撫した。指1本を少しだけ入れると、彼女はハッと息を飲んだ。だが、抵抗はしない。恐怖感からか、彼女のそこは乾いていたので、準備を整えるため、男は指を出し入れし始めた。1回、2回、3回……次第に濡れてくるのが分かる。
脚がさらに開いた。ほんのわずかの、ほとんど知覚できないほどの動きだったが、男には分かった。この動き、俺を歓迎する気になってることを示してるかも……。
「ただ横になっていればいい。長くはかからないから。すぐに終わるから」
いっそう低音の声でそう言い、男は彼女の脚の間に体を割り込ませ、太ったマッシュルーム状の頭部を彼女の愛の穴の入口にあてがった。
興奮を盛り上げようと、わざと挿入をせぬまま、男は両手を伸ばし、彼女の乳房を愛撫し始めた。両手の人差し指と中指で乳首を挟むと、そこはみるみる固くなってきた。それから、体を前のめりにし、彼女の唇に唇を押しつけた。多分、避けられるだろうなと思ってはいたが。
だが、この時も抵抗しなかった。ふたりの舌が絡み合う。しかしながら、それは2秒も続かなかった。それと言うのも、彼女は自分のしてることに気づき、当惑して口を引き離したからである。
さらにもう少しだけ脚が広がっていることに気づき、男は囁きかけた。「奥さん、準備ができたようだな」
彼女が抵抗しないのを見て、男はゆっくりと腰を前に突き出した。その途端、彼女は大きなうめき声をあげた。穴をこじ開けようとする男を見上げ、その目を見つめてくる。彼女は女性としても小柄な方あり、男はその正反対に男性の中でも大柄な方である。男を見つめる彼女の目に涙が浮かんでいた。
「頼むぜ、奥さん。そんなに締め付けちゃ、入れられねえぜ。ここまで来たら、これは避けられねえんだ。あんた、それを先延ばしにしてるだけなんだぜ?」
「あなたを入れされないようにしてるわけじゃないわ。あなたのせいよ。あなたが大きすぎるから」
「その通りだぜ、奥さん。俺は黒人で、俺はハンサムで、俺は逞しい! まさに、あんたのような可愛い白人オンナが待ち望んでいる男だ。ましてや、あんたは白人の人妻ときてる。ベストのタイプだぜ。奥さん、俺のコイツみたいなのが欲しかったんだろ? 俺には分かるぜ」
男はそう言って、再び腰を押し出した。だが、彼のペニスは中に入らず、ただ、肉茎が曲がるだけだった。それでも諦めず、男はペニスを押し続けた。それにより、彼女のあそこの入口が、彼女の夫がなしえなかったほど広がったのは事実だったが、男は未だまともに挿入すらしていなかった。
執拗にこじ開けられるのを受けつつ、彼女は再び苦しそうなうめき声を上げた。
「何て女だ。奥さん、あんた本当にまんこがキツイんだな。ワセリンか何かが必要な感じだな。バスルームに置いてないか?」
「いいえ。そういうの要らなかったから。夫は、そんなの使わなくても……」 彼女は恥ずかしくなったのか、言いかけて止めた。
「つまり、旦那のちんぽは俺のよりずっと小さいから、簡単に入れられるって言いたいのか?」
彼女は、この男が裸の夫を見たと言ったのを覚えていたので、仕方なく、黙って頷いた。それを見て男は笑った。
「このままぐいぐい押しつけて、無理やり中に入れちまうこともできるんだが、俺としては、奥さんが感じてくれた方が、ふたりとも、もっと楽しめると思うんだ。奥さん、まずは、奥さんに先に興奮してもらうっていうのはどうだ?」
男は体を起こし、膝立ちになった。ゆっくりとペニスをこすりながら、彼女の返事を待った。彼女は彼の一物を見つめ、その後、答えた。
「できれば……時間をかけてくれるならという条件だけど、まずは、その気にさせてほしいわ……」 男の反応を伺うように、そこで言葉を止めた。
男は笑った。「してほしいって言えよ」
彼女は溜息をついた。心の奥底では、確かにしてほしい。でも、これってレ〇プじゃなかったの? それでも……。
「ええ、してほしいの。でも、お願いだから、優しくして」
「いいだろう。俺は奥さんのあそこに顔を寄せて、ちょっと舐めてやろう。それで、奥さんは濡れて、いい具合になるんじゃねえかな。その後でもう一度、試してみようぜ。それでどうだ?」
彼女は頷いた。それに、一瞬、彼女の瞳が輝いたように見えた。男はにやりと笑い、彼女の頭の隣にあった二つ目の枕を取った。
「お尻を上げろ。この枕を挿し込むから。そうすると、奥さんのまんこを舐めやすくなるからな」
彼女はためらう素振りも見せず、即座に、腰を上げ、男は彼女のお尻の下に枕を置いた。早速、男は体を下にずらし、金髪の陰部に口を当てた。その様子を彼女は、何かを期待してるような顔で見つめていた。これは、彼女にとって予期していなかったおもてなしだったのだ。彼女の夫は滅多にしないことだったのである。
……ベッドに入る前にシャワーを浴びてて本当に良かったわと、彼女は思った。
2秒も経たぬうちに、彼女は喘ぎ始め、さらに脚を広げていた。片手を下へ移動し、男の頭にあてがっていた。腰が男の舌の動きに合わせるように、上下に動き始めていた。男の頭を押さえる手に力がこもり、その縮れ毛の髪を掻きむしるようにしてる。
「うううぅぅぅ、くっ、くそっ!」
それは彼女が発した言葉だった。彼女が普通に使う語彙には含まれていない単語だ。
その1分後、彼女は男に股間をむさぼられつつ、激しく体をくねらせていた。オーガズムに達しようとしてるのは誰が見ても明らかだった。男は、いったん舌を止め、にやりと笑いながら、口を陰部に押しつけたまま上目遣いに彼女を見た。波打つふたつの乳房の向こう、喘ぎまくる彼女の顔を見る。
「どうだ、これなら準備万端になったんじゃねえのか?」
そう言うなり、男は再び体を起こし、膝立ちで彼女ににじり寄り、強大な分身を彼女のぬめった入口にあてがった。
しかし彼女はつっぱねるように片手を男の胸に当て、「待って」と言った。とは言え、その声は小さな声で、いつの間にか優しい調子に変わっていた。キッチンにいる夫に聞かれないようにしようとしてるのだろう。
「何だよ?」 男は咎めるような声で言った。手にはビクンビクンいってるペニスを握ってる。もう充分、待ち続けたはずだ。
彼女はキッチンの方にちらりと視線を向けた後、やはり小さな声で続けた。
「あたしに上に乗らせて。そうしたら、入れられると思うし、そんなに痛くないと思うの。そうしてもいい?」
「俺のちんぽに自分から乗っかりたいってか?」 男はにんまりした。
「ええ、お願い。そうしたいの」 まるで恋人に語り掛けるような声だった。
男は、彼女が、自分から望んでしてると夫に聞かれたくないのだとのメッセージを受け取り、自分自身も声を小さくして答えた。
「いいとも。俺も女が自分から俺のちんぽの上に乗るのが好きなんだ。あんたがそれが好きだと言うなら、俺はもっと好きだと言うぜ。好きにやってくれ」
男は体を反転し、仰向けになった。男のペニスはその反動で、何度か、前後に揺れていたが、やがて動きが止まると、まっすぐ天井に向けて直立した。見事な硬直だった。
夫のペニス以外、成人のペニスを見たことがなかった彼女は、あからさまにまじまじとその勃起を見つめた。心臓がドキドキしていた。本当に真っ黒で、キラキラ光っている。なにか感銘を与える姿とすら言えた。