Soon 「もうすぐ」
「ふたりとも、その調子! いいわよ!」 あたしは、双頭ディルドをベッド面に平行に掲げながら言った。「あなたたちのどっちが、可愛いおしゃぶり娘なのか、あたしに見せてちょうだい!」
女性化したふたりとも、一切、ためらいを見せなかった。ふたりとも即座に四つん這いになった。肩に垂れる長いブロンドの髪の毛。ウブっぽい愛らしい顔のお化粧も完璧。ふたりとも、紅を塗った唇を開き、前に顔を突き出し、シリコンのおもちゃを唇で包み込んだ。早速、顔を前後に動かし始める。唾液たっぷりの湿った、吸うような音が部屋を満たす。あたしは、ふたりを見ながら、思わず笑顔になっていた。まるで、宝くじでも引き当てたような気持ち。
ふたりはあたしのためならどんなことでもする。でも、それ自体は、そんなにびっくりするようなことじゃない。男というものは……女の子の気を引くために競い合ってる場合は、特に……すごく簡単に操れるものなのだ。ちょっとだけ性的にイイことをしてあげると約束してあげるだけでいい。そうすれば、男はあたしが何を頼んでも喜んでするようになる。
「いいこと? 一番上手におしゃぶりできた方が、今夜、あたしを舐められるの」
猫なで声で言ったら、ふたりはさらに頑張り始めた。このライバル同士のふたりが、あたしを口唇愛撫する権利を競い合っている。あたしは、いっそう大きな笑顔になった。
今はこの程度だけど、もうすぐ、ふたりは今とは反対向きの姿勢になるときが来るはず。逆向きになって、このディルドをお尻に入れあうようになるはず。あたしのおもちゃで貫かれたふたりが、互いにお尻を突き上げあって、ぶつかり合うお尻がピタピタ音を立てる。そんなことを思い浮かべただけで、あたしはあそこが濡れてくる。
さらにある時点になると、ふたりは互いに愛し合うようにもなるだろう。レズビアンのシシー。完全にあたしに身を捧げたレズのシシー。でも、それはまだ先の話。もうすぐだろうけど、まだ、ふたりはそこに至る準備はできていない。だけど、そうなるのは、もうすぐ。本当に、もうすぐ。