「Dress ドレス」 by deirdre
「ねえ、リサがどうしてポールと別れたか、知ってる?」
義理の妹のスーザンが言った。彼女は、妻のリサの過去から、とっておきの面白話を僕に教えようとしているのだろう。僕たち3人は、その晩、一緒に夕食を食べ、ビールを何杯か飲んでいた。
「スーザン!」
リサがほとんど泣き声に近い声を上げた。びっくりした顔をしている。当然、僕は好奇心をそそられた。
「ポールはね、女の服装をしてリサとアレをやりたかったのよ!」
僕はそれを聞いて、くすくす笑った。だが、ちらりとリサを見て、僕はすぐにくすくす笑いを封じ込めた。リサは顔を赤くし、この話を恥ずかしがっているのは明らかだった。僕は真面目な顔をしようと頑張った。
「スーザン、そんなこと、ここで持ち出さなくてもいいはずよ!」
ようやく立ち直ったリサは、言葉ではっきりと文句を言った。スーザンをちらりと見ると、彼女は横目で僕のことを見ていた。観察しているようだった。スーザンはすばやく目をそらした。
「そう言えば、ポールのことについて話してくれたことがなかったよね」
僕は家への帰り道、その話題を再び取り上げた。
「私・・・いえ、そんな変なことじゃないわ」
リサは、このことについて話しづらく感じているようだった。僕は、どうしてこの話題を出してリサを苦しめようとしたのか、自分でも分からない。
「でも、彼と別れるほどは、変だったわけだろ?」
「お願い。この話題、やめてくれない?」 リサはまたも強引に話題を切り上げようとした。
「まあ、僕はどうでもいいけど」
そう答えたが、本当に言葉どおり、僕がどうでもいいと思っているように聞こえてくれたらと期待した。それでも、割と古風な考え方のリサが、そういう状況にいたという事実が僕には信じられなかった。スーザンなら、話は分かる。スーザンは普通とは違うから。彼女は男好きのする、男を焦らして楽しむタイプだった。リサが見ていないといつも、彼女は、僕を興奮させることができるか試しているように思われた。確かにスーザンは魅力的な女だ。長い黒髪と小柄だけど引き締まった体つき。そして実際、スーザンのせいで僕が勃起してしまったことが何回あったことか。でも、彼女のようなタイプの女は、僕もちゃんと知っている。
ともかく、それから2日たった夜だった。リサがまだ仕事から帰っていないとき、スーザンが玄関前に現れたのである。ドアを開けると彼女は勝手に中に入ってきた。今や、僕とスーザンの2人きりだ。しかも彼女はいつも僕を焦らしにかかってきている。彼女は、今夜は、一体何をしようとするんだろうと思った。1つだけはっきりしていた。今夜のスーザンは、男をいちころにするような服を着ているということ。体にぴっちりしたジーンズに、体にぴっちりしたボディースーツの姿。ああ、手を伸ばして、触れることができたらいいのに・・・
しかも、スーザンは、時間をまったく無駄にせずに、僕がどのような状況にいるか教えたのだった。玄関ドアが閉まると同時に、僕のペニスを握ってきたのである! こんなことは、これまで彼女がしてきた様々なことをはるかに超えることだった!