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弱みにつけ込む上司 (13) 


「モニカ? 俺のことをどう思ってる?」 リチャードは、一定のリズムで出し入れを続けながら、問いかけた。動きは続けているが、彼女をオーガズムに導こうとする動きではない。「気持ちの上で俺をどう思ってるんだってことだが? お前はジェフと一緒になった。なら、自分の夫を愛すべきなわけだろ? だが、ジェフとのセックスでは、お前は一度もイッたことがないのに、俺とでは、簡単にイッてしまった。だとすると、俺はお前にとって何なんだってことになるんだが?」

モニカはその問いがどんな答えにつながるか、分かっていた。答えは避けられなかったが、できるだけ先延ばししたかった。「どういうこと?……気持ちの上でどう思ってるのかって、何を訊きたいの?」

「俺を愛してるのかって訊いてるんだよ。お前がジェフを愛してるのは分かってる。だが、女が同時にふたりの男を愛することもあり得るのだよ。だから、訊いてるんだ。お前はどう思ってるのかって」

モニカは本心を打ち明けるのが怖かった。自分は若く、経験も豊かじゃない。そんな自分なのに、結婚してたった3週間で、夫以外の男に誘惑され、体を重ねてしまった。彼女は混乱していたし、今の自分の感情が本当の自分の気持ちなのか、自信が持てなかった。

「あたし……あなたを愛してるかも。よく分からないわ。あなたと一緒にいることに慣れてきてるのは本当。ベッドの中でも外でも。だから、ええ、そうかも。あなたを愛してるのかも……」 モニカはためらっていた。「……あなたは? あなたはあたしを愛してるの?」

おおっと、そう来たか!とリチャードは思った。彼はその問いにイエスとは言いたくはなかった。ある意味、モニカを愛してるのは事実だとしても、自分自身以外の人間で喜ばせてあげたいと思ったのが、ここにいるモニカが初めてだったとしても、それを口に出して認めるのは避けたかった。いまは、この女を支配することが目的なんだ。愛してるどうのこうのっていうのは、それを達成するための方法のひとつにすぎないのだ。

「俺もそうかも。お前のことが好きになってる。こういうふうにいつもお前と一緒になれるんならな。俺はお前と一緒に、こうしてるのが好きなんだよ。こういう気持ちになれるのは、お前だけだ。だからこういうこと、これからも続けような?」

モニカが返事をするまで、ほとんど間がなかった。「いいわ、そうしましょう! あたし、夫の上司とエッチするの大好き!」

それを聞いてリチャードは笑みをこぼした。同時に、前より力を込めて出し入れをし始めた。任務完了だな、と彼は心の中で思った。

さらにもうひとつ、枕がベッドから取られ、モニカの頭の下に置かれた。

何もはっきりしないが、リチャードがこの夜を最大限に利用しようとしてることは確かだった。彼は、この夜がふたりにとって最後の夜となるかもしれないと、そのつもりでモニカの肉体を堪能したし、彼女にも男との肉体的なつながりの喜びを教え込んだ。ふたりとも、身体的に疲れ切るまで、その行為は続いた。

リチャードは思った。モニカの反応からすると、本当に俺のことを愛してるのかもしれない。少なくとも、俺を愛してると思い込んでるのかも。リチャード自身は、モニカを愛してるとはっきりと言うことは一度もなかったが、そうかもしれないとほのめかしたり暗示したりする言葉は何度も言った。ひとえに、また、こういうふうにモニカと体を重ねる機会をもてるようにと思ってであった。

もちろん、リチャードは、この後もモニカの体を求めてやってくるのは、ほぼ間違いなかった。彼はモニカの住処を知ってるわけだし、リチャードは、ジェフを出張に送り出せば、いつでもモニカをひとりにすることができたからである。

彼はモニカを愛したのか? 確かに彼女と愛の行為をした。だが、それは本当の愛か? 彼の行った計略は、とても愛のなせることとは言えない。先のことを見据えての計略に満ちた行いだし、その一時、彼にとってモニカがいかに愛らしく見えたにせよ、本当に彼女ひとりに向けた情熱だったのかと言えば、そうとは言えない。リチャードの行為は、たったひとりの女性にむけての行為なら愛と呼べるかもしれないが、実際は、決してそうとは言えなかった。それに、そもそもモニカが妊娠していなかったら、リチャードはこういう行為をしていたかどうかすら、あやしかった。

ともあれ、その夜、ふたりはほとんど明け方までセックスを続けた。リチャードのせいで、モニカは、あそこがヒリヒリするようになってしまったが、でも、それと同時に、性的な意味での満足感を存分に味わうことができていた。生まれて初めてのオーガズムを彼によって味わうことができていた。3回はセックスで、あとの1回は、クンニリングスで。そのクンニの時のこと。

リチャードはというと、まだ、射精を我慢し続けていた。こんないいオンナ相手にして、すぐに出してしまうのはバカな男のすることだ。射精するときは、モニカを驚かし、彼女の記憶に残るような形を取りたかった。うぶなモニカを驚かすにはどうしたらいいだろうか? 考えたリチャードは69を教えてやろうと思った。

リチャードは仰向けになり、モニカを上に乗せた。

モニカにとって上になったのは、幸いだったと言える。リチャードのペニスを口に含むことにようやく慣れたと思ったら、突然、爆発的に射精が始まったのだった。モニカは、むせ返り、大半を吐き出してしまった。リチャードは、いざ出すときになったら、どれだけため込んでいたかをモニカに教えたいと、意識して精を溜め続けていたのだった。

たくさん出た。同じく溜め込んでいたジェフと同じくらい、多量に出てた。その多さにモニカがイヤな顔をすると、リチャードは高笑いした。

「まったく、お前は可愛いな。これからいっぱい学ぶことがあるぞ。とりあえず、俺の腹の上に吐き出してしまったのを、舌を使ってきれいに舐めとるんだ」

モニカは言われたとおりにした。それには、とりもなおさず、舌でかき集めたのを飲み下すことも含まれていた。リチャードは、モニカに、半萎えになったペニスから、ミルク絞りして、最後まで吸い取ることも教えた。もちろん、その時もモニカは出てきたのを飲み込まなければならなかった。

ようやく、モニカは最後まできれいにし、リチャードは、彼女の努力を存分に褒めちぎり、ベッドのシーツを使って陰毛にこびりついていた残りをぬぐい取った。

「バスルームに行ってタオルを持ってきたのに」とモニカは、リチャードがシーツを汚したのに少し苛立って言った。

「この方が、ずっと色っぽいんだよ。シーツを汚すのがな。お前、俺とイヤラシいことをして、燃えただろ? 本当に、イヤらしく下品になるともっと気持よくなれるもんだ。なんなら、俺がシーツに出したのを、そのまんまにすればいいんだよ。そのうち乾いてゴワゴワになる。ジェフが帰ってきたら、あいつは俺のスペルマの上で寝るだ。それ、どう思う?」

もちろん、モニカは、そんなことはできないと思っていたが、その場ではリチャードに合わせて、くすくす笑った。「それもそうね。でも、それなら、まずはこのカウチからシーツを取って、あっちのベッドに被せなきゃ」

リチャードはモニカが指さした方向に目を向けた。「ああ、そうだよ。あのベッドのことを忘れるところだった。それで? いつ、あの夫婦のベッドでお前を抱かせてくれるんだ?」

「ダメです。これからもあなたとするかどうかなんて分からないけど、もしするとしても、このカウチがあなたとのベッド」

とりあえず、今は、それでいいか、とリチャードは思った。すでに、これからも体を重ねることをモニカに同意させている。しかも、特にこっちから催促したわけでもないのにモニカは同意した。今回の主な目的は、そこにあったはずだ。多くを望めば、多くを失うものだ。

リチャードは、再び、モニカの口にペニスを寄せた。

「ほら、近くに来たら、口に入れるもんだぞ。どの女もそうするもんなんだ」


[2019/07/07] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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