Trendsetter 「流行を導く人」
「ワクワクしてる?」
「よく分からないよ。ていうか、たしかにワクワクしてるよ。でも、ちょっと不安にもなってる。みんなとは、ほぼ3年近く会っていないんだよ。新しくなったボクを見て、みんなが嫌悪感を持ったら、どうしようって」
「人は変わるものよ、アレックス。特に大学を出た後には大きく変わるもの。あなたの学生クラブの仲間たちも、絶対、すごく変わったと思うわ。ほとんど、請け合ってもいいから」
「分かってる。大丈夫、分かってるよ、バネッサ。でも、どうしても、ちょっとソワソワしてしまうんだ。ここに来てる人たち、みんなボクみたいにはなってないし」
「それは、あなたが流行を導く人だから。どの雑誌も、そう言ってるわ」
「でも、それに加えて、ボクのことをトランスジェンダーかもしれないとか書いてるんだよ。あるいはゲイかもって。そうじゃないって何回言っても、関係ないんだ。ああいう雑誌は全部、ボクのような姿のモデルが完璧に普通の男だっていうことを想像する力がないんだよ」
「でも、それは、あなたが普通の人じゃないからよ。あなたは普通の人なんかじゃない。ずっと優れた人なの。そういうわけで、あなたは今、ファッション業界を支配してるんじゃない? みんな、あなたがどれだけ特別な存在か、ちゃんと見てるのよ。あなたの昔のお友達も、それは同じ。誓ってもいいから」
「だとは思うけど、でも、まだソワソワしてるよ」
「落ち着いて。あなたは大丈夫。絶対に。いつものあなた自身になればいいの。そうすれば、みんな、他の人と同じように、あなたのことを愛してくれるわよ。それに、もし、そうならなかったら、その時は、みんなはあなたにとって必要ない人間だったということ。ちょうど、あなたのお父様の場合がそうだったように。お父様は、男らしさについての古臭い考えを捨てきれなかっただけ。でも、それはあなたに何の罪もないことだったわ。あれはお父様自身の問題だったの。だから、あなたはあなた。あたしが言いたいのは、それだけ」
「そうだよね。もちろん、君が言ってることは正しいよ。君がいなかったらボクはどうしたらよいか分からないよ」
「あたしがいなくても同じよ。ともあれ、服を着て。あなたのために、この可愛いドレスを用意しておいたわ。絶対、みんな目を飛び出さんばかりになること、請け合いよ!」
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