Your decision 「自分で決めたこと」
「鏡の前でおめかしするの、もうやめたら? 遅刻しちゃうわよ」
「別におめかしなんかしてないよ。ただ、こういうことしてていいのかって、分からなくなってるだけだよ。いい? つまり……ほら。キミがボクにこれをやってみたらと言った時……」
「ためらってるの? また? 何回目かしら? 3回目? たぶん4回目?」
「100回でもためらうよ。本当にボクはこんなことをするの、イヤなんだよ、ケイリー」
「大したことじゃないわ。何回あたしは同じことを言ってきたことか。会社の他のご主人たちはみんな、この女性抜きの美人コンテストに参加するわ。カールすら出るのよ? あのカールがハイヒールで歩くのって、どんだけ滑稽か、分かるでしょ? 募金のための行事なの。それに出ないなんて、あなた、どれだけワガママなのよ、アレックス」
「ボクはワガママなんかじゃないよ」
「でも、あたしからすると、ワガママ言ってるようにしか見えないわ。あなたの姿、素晴らしいのよ。あなたが圧勝しなかったら、大ビックリしちゃうわ」
「そこが問題なんだよ! ボクは勝ちたくなんかないんだ!」
「何言ってるの? あなた、いつも、どんなことにも勝ちたいと思ってるじゃない。あなたが、あなたらしいと言ったら、その点でしかないんじゃない? 超がつく競争好き。あなたは、前から自分のことをそう言ってきたでしょ? なんで、今回だけ違うのよ?」
「だって……だって、ボクは女の子みたいに見えるからだよ!」
「そもそも、そういうものじゃないの?」
「違うよ! いや、そうだよ! 分からないよ。でも、キミが言ったように、他の人はみんな、これはジョークだといった感じで出席するんだ。でも、ボクの場合、鏡を見ると……」
「女装した男に全然見えない」
「そう! その通り。だったら、キミも分かってるんだね。嬉しいよ……」
「だから、出るのよね」
「ええ?」
「だから、出るんでしょって言ったの。それとも、先週撮ったテストの写真を、あなたのお友だちみんなに見てもらいたかったの? ランジェリー姿のあなたの写真。いろんなドレスを試着したあなたの写真。あの写真、全部、あなたのインスタグラムのアカウントに投稿してもいいのよ」
「そ、そんなことしたら、みんな勘違いして……」
「あなたは、こういうことが好きだったと思うでしょうね。それが嫌なら、この大したことないイベントに出て、優勝して、家に帰って、あなたの美しい妻とセックスする方が良いんじゃない? そうしたら、誰も、これって一回限りのことじゃないって思ったりしないんじゃない? イベントに出るか、出ないでインスタに写真を出すかのどっちかね」
「選択肢が狭すぎるようだよ」
「あなたがあたしと同じ気持ちになってくれてすごく嬉しいわ。じゃあ、ハンドバッグを持って。出かけましょう。職場のみんなに、あたしの可愛い夫を見てもらいたくて、あたし、待ちきれないの」
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