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Wイェックス:妊娠 (4)  


「そう。いい? セックス玩具としてのWイェックスはいろいろあるけど、そのひとつは主要な性器だけを変えるの。まさかと思うだろうけど。それはWイェックス・ライトっていう名前。あたしのアイデアはというと、それをあたし自身に使うということ。あたしが仕事を続けられるように、あなたが妊娠するまで週に1回、服用する。職場ではカレンのままでいなくちゃいけないでしょ? あなたの方は体全体を変える強化版を1年間、服用し続けなくちゃいけないわ。すぐに妊娠しなかったら、もっと長くなるかもしれない。妊娠から出産まで9ヶ月半から10ヶ月はかかるし、加えて授乳もあるから」

これは大ごとだった。単に長い期間自分に影響を及ぼすだけのことなどではなく、少なくとも1年間は僕の生活を変えることになることだった。子供をひとり以上求めるならもっと長い期間になる。

「ちょっと考えなくなければ。って言うか、そうなっている間、僕たちの性生活はどうなるのかな? どのくらいの期間が必要か分からないけど、その間、単に君の妊娠した同居人だけになるというのは嫌なんだけど」

その期間、僕たちがそもそも夫婦とすら言えなくなるような感じになるかもしれない。その状況をどう言葉にして説明したらよいか分からなかった。

カレンはカウチの上、僕のところにすり寄ってきて両腕で僕を包んだ。「あなた、そういうふうには全然ならないわよ。あたし……言いづらくて一度も言ってなかったんだけど……あのね……あたし、少し女の人にも惹かれるの。男性に惹かれる時ほどじゃないけど。もちろんあなたは別格」 妻は素早く僕を安心させた。「でも、ちょっとだけよ。こう言うだけじゃ足りなかったら、あたしもあなたに合わせて毎週服薬するわ。そうすればあなたはあたしを離すわけにはいかなくなるでしょう? さっきも言ったけど、短期版のWイェックスだと性欲が増進するし、完全にバイになった気持ちになるわけ……」

そこまで話してカレンは突然笑い出した。

「いずれにせよ、あたしはするかも。まる1年間生理を気にせずにいられるのよ? それっていい話に思うもの」

理論上は、健全なアイデアだと思った。僕は子供が欲しいのか? とてもとても欲しい。 僕はカレンの子供が欲しいのか? 何よりもそれを望む。彼女は子供を産めるのか? いや、産めない。時間はどんどん進んでいる。僕たちは年老いていくのは確かだ。

「その費用は僕たちに賄えるの?」 僕はチェックを入れた。

カレンはさらに強く僕を抱きしめた。「ええ、大丈夫。それって、その気になっているということ?」 と彼女は期待している顔になった。

「そちらの方向に傾いているところ」と僕は白状した。「でも、一晩考えさせてくれる?」

「もちろん! でも、今夜はあなたと寝室に入って、あなたがへとへとになるまでエッチするつもり。だって、そうじゃない? それが、しばらくの間は、あなたのおちんちんを入れてもらえる最後のチャンスになるのかもしれないんだから」

僕は元気を取り戻した。僕もそうしたい気持ちだったから。立ち上がって、洗い物が残ってるキッチンに目をやった……「ちょっとその前にキッチンをきれいにしてからね」

カレンは顔を左右に振って僕の手を掴み、ぐいぐい寝室へと歩き出した。「後からでもいいんじゃない? 今は、あたし、あたしの愛するオトコに抱かれたくて溜まらない気持ちなの」


[2020/07/25] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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