僕が妻を引き連れる形で寝室に入ったものの、彼女は僕が振り返ることを許さなかった。僕に前を向かせたまま、後ろに体を押し付けたままでいた。彼女の両手が伸びてきて、再び、胸を掴まれた。お尻に彼女の勃起が当たるのを感じる。カレンは、僕に後ろから覆いかぶさるような格好になって、首筋にキスを始めた。僕の背中に自分の乳房を押し付けてくる。
「うんーん、あなた……もし……ああ、楽しみたくない? だったら、あたしたち、服を脱がなくちゃ!」
胸もお尻も首筋も。こんなふうに同時にいろんな部分を攻められると、頭の中、理性的であり続けるのがとても難しくなる。
後ろ向きになろうとしたが、カレンはそれを許さなかった。僕は以前とは異なり、もはや、彼女の押さえ込みを振りほどけるほどの筋力がないのだった。
「こんなに、体が小さく、力も弱くなるなんて。あまり嬉しい気持じゃないよ」と僕は不平を漏らした。
カレンは腰を動かし始めた。ペニスを僕のお尻に擦りつけている。「ごめんね……でも、これまであなたの方がずっと大きくて強かったでしょう? 今はあたしの方が強くなってる。それが、ちょっと楽しんでいたい気持ちなの。ねえ、このままさせて? ちょっとだけでいいから?」
僕はため息をついた。抵抗しても無駄だと観念してのため息ではあったけど、快感からのため息でもあった。服の生地の上からとは言え、妻の切羽詰まった手つきで乳房を荒々しく揉まれながら、ペニスでお尻を突かれる感覚は、思いがけず気持ちいい。
「うーん……いいよ。でも、僕が女性の手管を習得した途端、君は困ることになると思うよ」
僕は首を傾け、もっと首筋にキスをしやすいようにしてあげた。同時に胸を揉む彼女の両手に、僕も両手を重ねた。彼女に体をゆだねる格好になる。
カレンは僕の胸から片方の手を離し、腰の後ろ、僕のドレスのウエスト部分を引き締めている結び目へと移動した。そして紐を引っ張って結び目を解く。ドレスが緩くなると、手繰るようにしてめくりあげ、最後には、僕の頭から引っ張り剥がし、脱がされた。
カレンは僕の両肩を掴んで、前を向かせた。いきなりキスをし、淫らに口の中に舌を入れてきた。僕も彼女の尻頬に両手を伸ばし、ぎゅっと握った。同時に彼女の体を自分に引き寄せ、いっそう、ふたりの体を密着させた。
彼女は巧みに僕のブラのホックを外し、ふたりの脇に放り投げた。せっかく彼女が気に入ってくれるかもしれないと思って選んだ黒いレースのブラ。だけれど、彼女はほとんど気に留めなかった! カレンは僕の胸を露わにした後、いったん引きさがって僕の姿を見た。興奮した様子で一瞬、僕に微笑んだ。すると、いきなり僕の前にひざまずき、片方の乳首に吸いついたのだった。
僕は男だった時は、乳首をいじられるのを喜んだことは一度もなかった。でも、今はすべてが違っていた。ものすごく感じる。あまりに気持ちいいので、知らぬうちに、メロンサイズの乳房を丸々彼女の飢えた口に押し込むとせんばかりに、彼女の後頭部を両手で押さえつけていた。
彼女は、僕の胸を吸いながら、片手を僕のパンティの中に滑り込ませた。そして僕は、クリトリスを擦られるとどんなふうになるのか、生まれて初めて感じることができたのだった。両ひざががくがく震えていた。
僕が立っていられなくなったのに気づいたのか、妻は嫌々ながらも仕方なく僕の胸から口を離した。でも、股間のあのボタンへのゆっくりと円を描くような指の動きは止めてくれなかった。
「すごく濡れてるみたいね、アンバー」
僕は息が乱れていた。「君もすごく固くなってるよ! 僕がそれを何とかしてあげなくちゃいけないと思うんだ。さもないと、君は、本番になってもあっという間に終わってしまうと思う」
カレンはちょっと考えた後、頷いた。「それもその通りね。ちょっと休ませて」
彼女は僕の脚の間から手を引っ込めた。ヌルヌルになった指。それを自分の口に持っていき、ちょっと舐めて、ぬめりを取った後、引きちぎるようにして自分の服を脱ぎ始めた。切羽詰まってるように、あわてて脱いでいる。完璧な状況なら、僕たちはもっとロマンティックに互いの服を脱がしあったと思うけれど、カレンの体内にある短期版のWイェックスに含まれているものが何であれ、それによって彼女は極度な性的興奮状態にあるのだった。ゆっくり行いたいといった気持ちは彼女の中には存在していない。
僕も、濡れたパンティを脱いでベッドに座った。いわば最前列の席に座って、妻の新しい持ち物を鑑賞する構えだ。
とうとう、それが姿を現した。巨大だった。自分自身の体が小さくなっているので、長さを推定する能力はあてにならなくなっていたけれども、それは少なくとも17センチ、いや20センチ近くあったし、相応の太さで、彼女のつるつるの恥丘から突っ立っていた。しかも、亀頭が驚くほど丸々と太っていて、カリも高い。先端部からプレカムが1滴、今にも落ちそうに糸を引いて垂れていた。
まさに美形と言って良かった。気づいたら、僕はそれを見つめながら、口の中を涎れでいっぱいにしていた。そのまま視線を上に向け、妻の目を見た。彼女は両手を腰にあてて、自慢げに微笑みながら僕を見下ろしていた。あそこの筋肉を収縮させたのだろう。ペニスがピクン、ピクンと跳ねた。