少しだけ腰を揺らしてみた。とても気持ちいい。今度はゆっくりと腰を持ち上げ、そして降ろしてみた。こっちの方がもっと気持ちいい。彼女の大きなペニスの上、僕はゆっくりとではあるけれど、上下に動き始めた。乳房が跳ねて、あっちこっちに動き回った。できるだけ跳ね回らないようにと、僕は両手で胸を押さえなくてはいけなかったが、手で押さえながら動くと、これもまた気持ちいいと分かった。結局、両手で乳房を押さえながら、僕は動き続けた。
自然と両手で乳房を揉みながら、目を閉じ、頭を後ろに傾けていた。腰だけは勝手に動き続けている。そして、その間にカレンも目を覚ましたようだった。どうしてそれが分かったかと言うと、彼女の手が僕の腰を掴み、彼女も僕に協力するように腰を使い始めたから。完全に目覚めたのか、ずんずんと下から突き上げてくるのを感じる。
「こんな起こしかたってある、アンバー?」と彼女は何気なさそうな調子で言った。
僕は頭を元に戻し、彼女を見降ろした。「君のせいだよ。君は寝ながら股間で僕を突いていたんだから」
彼女は何か言いたそうな感じだったが、僕は反論のチャンスを与えなかった。体を前に倒して、彼女の顔に片方の乳房を押し付け、口をふさいだ。
カレンは僕の要求に応じ、勃起した乳首を吸い始めた。同時に、結合してる部分の動きを一手に引き受けてくれた。
大きなペニスで繰り返し貫かれる感覚は夢のように気持ちいい。そして、大きなペニスで繰り返し貫かれながら敏感な乳首を吸われる感覚は、さらにはるかに気持ちいい。
「ああ、いいっ! ああ、このおっぱいを吸ってくれ。もっと突いて! もっと、もっと強く突いて!」
ふたつの異なった部分をこういうふうに攻められ、その朝、最初のオーガズムはあっという間に襲ってきた。
「あああっ、いきそう。いくよ、君のおちんちんでいくよ! いい? いい? ああっ、いくっ、いくーっ! やめないで、カレン。すごいんだ! すごくいきそうなんだ。いく、いくぅぅぅぅっ!」
僕がオーガズムに達している間、彼女はずっと突き続けてくれた。しばらくすると、彼女は突然びっくりするような力を出して、僕の体を抱いたまま反転し、僕の上になった。そして、僕の小さなアソコに対して、大きな一物で残虐ともいえそうな攻撃を始めた。
自分が何を言っていたかすら今は分からない。ただ、僕は自分の体のコントロールができなくなっていたばかりか、自分の口のコントロールもできなくなっていた。カレンを何度も褒め、励ましたのは確かだし、祈りの言葉も叫んでいた。それに加えて、他人が聞いたら顔が青ざめるような下品な言葉も言ってたと思うし、助けを懇願する言葉も言ってたかもしれない。
カレンに激しく突かれながら、僕はさらにもう2回、オーガズムを味わった。長く持続するオーガズムだった。そしてその後、今度はカレンに髪の毛を掴まれ、強引に目を合わせるようにさせられた。乱暴で強引だったけれど、不思議と嫌な感じはしなかった。仕向けられるまま、彼女の瞳を見つめた。すると彼女は最後の一突きと言わんばかりに強く叩きこみ、深々と挿入したままで留まった。力強い噴流が僕の中の肉壁に当たるのを感じた。まるで消化ホースから噴射するような強い噴流だった。
こんなふうに髪を鷲づかみされるのが不思議と気持ちよかった。その快感と、妻の発射した熱い精液が、おそらく僕の子宮と思われる内壁に当たり砕ける快感。そのふたつの快感に酔いしれながら、僕は4回目のオーガズムに達した。
僕は両手で妻のピチピチに張りのある見事な丸みのお尻をしっかりとつかみながら、満面の笑顔で彼女を見つめていた。これほど完全に満足感に浸ったことはないのではないだろうか。男だった時は、一日に2回射精できたら良いほうだと思うけれど、今のは、1回のセックスで立て続けに4回もいったのか? そんなのって……何と言うか、退廃的すぎる。まだ、夜明け前だというのに。
「あんなふうに起こしてしまったけど、怒っていないよね?」
カレンは怒ったふりをしたが、顔は笑っていた。「あんなふうに起こしてくれるならいつでも構わないわ」 そして時計をちらっと見た後、「でも、もう、シャワーを浴びて仕事に行く準備を始めなくちゃ」と言った。
「ああそうだね。僕も、脚のガクガクが収まったら、朝食の用意をするよ」
妻は僕を見ながら、笑いだしそうになって言った。「でも、その前に、あたしを離してくれなくちゃ」
ああ、そうだった。僕はまだ彼女を脚の間にしっかりと抱え込んだままでいたのだった。僕が脚の力を緩めるのに合わせて、彼女は素早く僕から抜け出た。あそこが敏感になっていたのか、抜け出るときの摩擦でもジンジンと感じてしまい、思わず、悩ましい声を出していた。
妻が抜け出たのを受けて、素早く手をあそこに当てて、漏れないように蓋をした。正直、手を当てても、あまりいい感じはしなかった。
脚に力が戻ってきたのを感じ、起き上がって、トイレに行き、できるだけ妻の出した子種液を絞り出そうとした。
「カレン? 僕が妊娠するまで、どれくらい時間がかかるのかなあ?」
シャワーの音に混じって彼女が返事する声が聞こえた。「あたしが、生殖能力がある精液を出せるまで、少なくとも、あと4日は必要よ。多分、1週間近くは必要とみておいた方がいいわ。それに、あなたの方も、あと2週間は排卵しないはず。だから、今はただの練習なの」
トイレットペーパーで股間を拭いたが、思わず泣き声が出た。あそこが、信じられないほどヒリヒリしている。「練習自体は気に入ってるけど、あそこが死ぬほどヒリヒリしてるよ」
カレンがシャワーから出てきた。僕はトイレに座ったまま、体を拭く妻の様子を見ていた。
「ええ、そうね。そういうものよ。でも、ヒリヒリしても、その価値はあったんじゃない?」 と彼女は訳知りの様子で訊いた。
「ああ、確かに。朝食は卵でいい?」
「ええ、スクランブルエッグをお願い」と妻は僕の頬に軽くキスをし、身支度をするために部屋に急いだ。僕はトイレを流し、手を洗い、Tシャツだけを着て、彼女の朝食の準備に取り掛かった。
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フライパンからスクランブルドエッグを皿に盛っていると、パチンとお尻を叩かれた。びっくりして跳ね上がり、危うく全部落としそうになった。振り返り、妻を睨み付けた。
カレンはくすくす笑いながら皿を取った。「そのプルンプルンのお尻を叩かれたくなかったら、そうやって見せびらかしてはダメ。Tシャツ一枚で、そんなふうに丸出しにしてるんだもの」
僕は自分の皿に盛りつけながらため息をつき、自分の席に座った。彼女に対面する位置である。少なくとも、ちゃんと座ろうとはした。だが、あそこが本当にヒリヒリしてて、脚を普通にはしていられず、横に流すようにしないと座れなかった。
「じゃあ、今夜は僕にエッチはしないわけだね」と、僕はできるだけ平然さを装って言った。
それを聞いてカレンは笑い出し、口に入れてたものを噴き出してしまった。いったん口の中が空になった後は腹を抱えて笑っている。
僕は眉を顰めて、ナプキンで顔をぬぐった。「はい、はい、そうやって大笑いすればいいよ。今夜は態度を変えるのだろうから」
彼女は肩をすぼめたが、まだ笑いをこらえている。「多分そうかも。でも、立場が逆になるのって面白いわ。あたしたちが初めて結ばれた時……あたし、ほとんど毎週末、何か月間も氷枕の上に座っていたのよ」
それは知らなかった。「え? 僕は君にこれと同じことをしてたの?」
「その通り。でもね、そうなってもいい価値があったわ、毎回。だからさっきも訊いたでしょ? 価値があったかって。でも、今のあなたは、セックスの間、すごく声を出すようになったわね。どういうわけか」
「ああ、それって恥ずかしいよ」と僕は気落ちした。
「いや、いや、違うの。素敵なことだって言ってるの! 前のあなたはセックスの時いつも静かだったでしょ。それをあたしがずっと気にしてたのは知ってるはず。だから、その点が変わって嬉しいということ。それだけよ」
彼女は食事を終え、食器をシンクへと運ぶために立ち上がった。歩き方がちょっと変だった。
「僕が変な歩き方になってる理由は分かるけど、君はどうして?」
妻は滅多に顔を赤らめたことはないのだけど、この時は、顔を真っ赤にした。「ああ、ちょっとね……全部、後ろにもっていかなくちゃいけなくって。じゃないと、病院で変に盛り上がってると思われちゃうから。あたしの……あたしの睾丸、大きすぎるみたいで……」
僕は鼻を鳴らした。手で口を押え、噴き出さないように堪えた。でも、また笑いがこみあげてくる。そしてまた。結局、笑いをこらえるのを止め、さっき、妻が僕のことを笑ったのと同じように大笑いしたのだった。
「そんなに面白いことじゃないわ、アンバー」
僕も立ちあがって、流しに食器を戻し、洗い始めた。「分かってるよ、分かってる」