部屋の調度品から察するに、どこかモーテルの一室にいるようだった。声を潜めつつも、はっきり分かる大きさの声でジェニーを呼んでみた。彼女を起こせるかもしれないと思ってだった。だがその時、ドアが開いて、ジュアンとローザが入ってきたのだった。
「僕たちをどうするつもりだ?」
2人とも笑っていた。
「君とジュアンを見た時から、どうしても堪えることができなくなってね。ちょっと俺たちと楽しんでもらおうと即断したわけさ。・・・この場所は、人里からかなり離れた牧場なんだよ。その牧場の一画に、州間道路沿いによくある安手のモーテルのようにみえる部屋を作ったんだ。それがこの場所。だから、どこにいるかというのは言えないな」
ジュアンの話しを聞いて、少し安心したのは事実だった。少なくとも、生きて帰れるチャンスが増えたと思ったから。とは言え、まだ不安はあった。
2人はジェニーを優しく起こした。
「・・・まだ少し眠いの・・・でも、車に乗せてくれてありがとう・・・」
そう言って目を覚ましたジェニーだったが、僕の姿を見て、目を大きく見開く。視線をローザに向け、次にジュアンに向ける。言葉には出さずに、表情だけで、この状態について100もの質問を問いかけた。それを見てローザが言った。
「あなたは、私たちに言われたことをするの。さもないと彼が痛い目にあうわね」
だがジェニーはその言葉を全然聞いていなかった。跳ねるようにしてベッドから降り、僕の拘束を解こうと僕のところに駆け寄った。だが、その瞬間、ジュアンはジェニーの髪を鷲づかみにし、後ろへ引っ張り、ベッドへと乱暴に引き戻した。突然、髪を引っ張られたジェニーは、痛みに悲鳴を上げ、僕は怒鳴って椅子から突進しようとした。だが、拘束された身では何もできない。
ローザは素早くジェニーの両手首を掴み、乱暴にひねって、ベッドの上にうつぶせに寝かせた。そして、ジェニーの頭をジュアンへ向けさせ、ローザ自身はジェニーの背中にまたがった。ローザがジェニーの背中にのしかかる間、ジュアンもジェニーの手首を押えた。結局、ジェニーは事実上、身動きできない状態になってしまった。
僕は怒りに唸り声をあげながらも、手を動かし、ロープの結び目を探っていたが、両手首を痛いほど拘束され、ロープに触れることすらできない。両脚の足首も同じように縛られていた。
ジェニーは、ジュアンに激しく悪態をつき、ローザに背中から降りろと叫んだ。だがジュアンとローザはただニヤニヤと笑みを浮かべ、ときどき小さな笑い声をあげるだけ。
「いいから、リラックスするのよ・・・大丈夫だから・・・私たちの言うことを聞く限りはね」
ローザはそう言いながら、ジェニーの両手首を片手だけで押さえ、腰をひねって後ろを振り返り、ジェニーの尻を見た。その部分は、薄い赤いドレスの生地でかろうじて覆われているにすぎない。ジュアンはというと、ベッド脇に立ってローザが行うことを見ているだけだった。
ローザは開いている手でジェニーの引き締まった尻を撫で、ゆっくりとミニ・ドレスの裾を捲りあげた。スカートの下に隠れていた見事に日焼けした丸い尻肉が姿を現す。その間、ジェニーは必死に体をくねらせ、もがいていたが、その動きは、かえって、事態の進行を助けることにしかならなかった。もがくことで、さらにスカートが捲れ上がり、尻も小さなレースの赤いTバッグ・パンティもあらわになってしまう。
ローザはにんまりと微笑み、もがき動くジェニーの尻肉の谷間に中指を滑り込ませた。バギナの襞に沿ってさすり始める。ジェニーは脚をひねって、ローザを振るい落とそうとしたが、それも無駄だった。ローザが笑ってジェニーに言った。
「そうやって動く度に、あそこをマッサージするのを助けてることになってるわよ、ジェニー?」
「ローザ、やめろ! ジェニーから離れろ! 僕らを帰してくれ!」
ジュアンは、叫ぶ僕を平然とした表情で眺めていた。
「静かにしろ。リラックスしてりゃいいんだよ。そんなに長くはかからねえから」
ジェニーは泣きだしていたが、依然として、ローザの指に股間を上下にさすられ、もがき、のたうっていた。ローザの指の辺りから聞こえて来る音から、ジェニーが濡れ始めているのが分かった。そしてジェニーも、このようなことをされているにもかかわらず、肉体が反応していることに気づき、やり場のない怒りを感じているようだった。
ジュアンが移動してるのに気づき、僕は目を向けた。彼はジェニーの顔の前にひざまずこうとしていた。振り乱れたジェニーの髪を掻き払って、彼女の顔をあらためて見ようとしている。ジェニーは目を見開き、怒りの顔を見せた。その目からは、涙が溢れ出ている。
「おいローザ、この女は、これまでここに連れ込んだ女たちより、ずっと可愛いな?」
「ええ、そうね」
ローザは相変わらず指を使いながら返事した。
ジュアンはもう一度ジェニーの顔を見、次に僕の顔を見ながらズボンのバックルを外し始めた。