Nuskin 「ヌースキン(
参考)」
「オーケー。じゃあ、こいつはいずれはがれるって絶対に言えるんだよね? というのも、すごくぴったりとくっついてる感じだから……」
「ええ。何度も言ってきたけど、最後にもう一度。これは全部一時的なものなの。ほんと、キミイったら、あなた、あたしがずっとこういう人工物をつけてるのを見てこなかったように振る舞ってるわよ。例の特別な溶剤をあたしが持ってる限り、その接着剤は溶かすことができるし、以前の退屈なカラダのあなたに戻ることができるから」
「ふたりっきりでいる時は、僕のことをキミイって呼ぶの、頼むからやめてくれよ」
「その呼び方に慣れなくちゃダメよ。あたしのパパがいる時に間違ってあなたのことをケンと呼んでしまうことだけはイヤなんだから。まあ、パパの愛娘の処女を奪ったことで、パパに気を失うまで殴られたいのなら、話しは別だけど。知ってるでしょうけど、すべて、あなたにかかってるんだから」
「本当にお父さんがそんなことをすると思ってる?」
「そうするのは確かね。特に、あたしたちが同棲していると知ったらなおさら。パパは良い人よ。たいていの時は、良い人だと思う。でも、パパは本当に古臭い考え方をするところがあるの。男女の交際についての考え方だけど。分かるでしょ? 結婚前はセックスは禁止とか、同棲は持っての他とか、その他いろいろ」
「でも、お父さんは理解してくれると思うんだけどなあ。僕たち婚約してるんだし、それに……」
「いや、絶対、理解なんかしてくれないわよ。あたしたちが一緒にいるためには、これしか方法がないの。パパがあなたはただのルームメイトだと思ってくれさえすれば、すべてがうまくいくの。それに、たった半年だけなんだから。それが過ぎて、パパが別の地方に配置換えになったら、全部、元の普通の状態に戻れるのよ。それと、自分のおっぱいをいじるの、ヤメて。それって、ちゃんとした女性のすることじゃないわよ」
「ごめん。なんか、すごく変な感じだから。つなぎ目すら、全然、見えない」
「前にも言ったでしょ? そのヌースキンはあなたの皮膚に密着してるから。つなぎ目はゼロになるように作られているの。さあ、今度は、そのおちんちんをしまって、新しくバギナを作る作業に入りましょう」
「やっぱり、そうしなきゃダメなのかなあ……」
「ダメ。そのまんまにしておくわ。その変装、完璧でなくちゃ。そうじゃなきゃ、そんなことする意味ないもの。だから、リラックスして。いったんそれを身に着けたら、それと本物との区別がつかなくなるから、大丈夫。お医者さんを除けば、誰にも分からないわ。あたしを信じて」
「ああ、分かったよ。じゃあ、さっさとやってしまおう」
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