2ntブログ



浮浪者 (21) 


いったん引き抜き、その後、ゆっくりと出し入れを始めた。ブリイは長い両脚で僕の腰を包み込んだ。彼女のヒールが僕の太ももに食い込むのを感じる。両手首を放すと、すぐに両腕が僕の体にしがみついてきた。何かすがりつくものを求めていたのだろう。

やがて、ふたりともリズムをつかみ、それに伴って、僕の打ち込に合わせて、彼女は、あっ、あっと喘ぎ声を発するようになった。しばらくそれを続けていると、突然、ブリイは目を閉じ、頭をぐいっと後ろに倒し、あごを突き上げた。激しく絶頂に達した瞬間だった。赤みが顔に広がり、次第に首、そして胸の上部へと広がっていく。その間にも彼女は2度目の絶頂へと突入した。体を震わせ、すすり泣くような声を上げて耐える彼女の愛しい体を、僕はきつく抱きしめた。

そのオーガズムが少しだけ落ち着くのを見計らって、僕はいったん彼女から抜け、その身体をうつ伏せにさせ、彼女の両脚にまたがる形で、後ろからのしかかった。

「ああ、ダメ! ダメよ!……また? あたし……もう無理!」

そう叫んだブリイだったが、もちろん、実際には、無理なんかではなかった。僕はその姿勢でたっぷりと10分は出し入れを続け、そして彼女は何度も繰り返し絶頂を味わっていた。最後には、体をぶるぶる震わせながら、本当に涙をこぼし、声をあげて泣いていた。そして僕はその彼女の美しい姿を見ながら、中に射精した。自分の魂を彼女の体内に注ぎ入れているような感覚がした。

こんなに燃え上がり、こんなに淫らに興奮したブリイを見たのは初めてだった。この時のブリイこそ、ずっと前から僕は、彼女の本当の姿であり、きっと、彼女ならそう変われるはずと踏んでいた女だった。彼女は、男に奪われ、所有されることを待ち望んでいる魅力と謎に満ちた生き物なのだ。この瞬間、僕はどれだけ彼女を愛しているかを本当に悟ったと思う。彼女のためならいつでも死ねるし、その犠牲を払っても自分は疑問を感じないと思った。

再びブリイの体を仰向けにし、きつく抱きしめた。ブリイは横寝になる形で僕に覆いかぶさり、胸に顔を埋めて、すすり泣きを続けた。


[2020/12/19] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する