翌日の夜も、スーザンがやってきた。僕は彼女を家に入れるのを拒んだ。
「僕はあんなことには興味がないんだ。君が遊びでやってるのは分かってる。家に帰って、もうこんなことは忘れるんだな」
そう言って追い返そうとしたのだが、スーザンは、どうしても見せたいものがあるのと言って聞かず、僕に写真を1枚手渡した。あのドレス姿の僕の写真だった。かつらを被っていないときの物で、僕が写っているのがはっきり分かる写真だった。
「どこで、この写真を?」
自分でも、馬鹿な質問だと思った。僕は仕方なくスーザンを家に入れた。
「どこで撮ったかなんか関係ないわ。もっと他にもあるもの」
挑むような目で僕を見ている。僕は怒りを感じながら、この事態について考えていた。スーザンは、僕が事態を考え抜いて、どういう状態になっているのか理解したと思われる時まで、じっと待っていたようだ。ようやく、口を開いた。
「服を脱ぎなさい」
「ちょ、ちょっと待ってくれ・・・」
「話さなくていいから、服を脱ぎなさい」
僕は躊躇ったが、仕方なく、服を脱いだ。スーザンは無言のまま、手に持っていたバッグを僕に渡した。僕は中に入っていた衣装を身につけた。彼女は化粧品を取り出し、僕の顔に塗り始めた。
スーザンは化粧に満足すると、一種、甘ったるい声で言った。
「ちょっと歩いた姿を見てみましょう?」
「・・・・あなた、とてもキュートよ」 そう付け加えながら、僕のお尻を軽く叩いた。彼女の指が僕のお尻の割れ目に沿って奥へ滑り降りてくる。僕は耐えられなかった。
「オーケー! さあ、外に行きましょう」
「ありえない」
「鏡を見てみなさいよ。あなたは準備ができてるわ。簡単に女として通るから」
鏡を見た。確かにスーザンの言うとおりだった。
「でも、どうしてそんなことを?」
「まあ、ただ刺激を求めてってこと」
「僕は、この種の刺激には興味がないんだ」
「あら、そうなの?」
まるで僕の言うことを信じていないような口ぶりだった。
「まあ、どのみち、あなたには選択肢はないんじゃない?」
僕は写真のことを考えた。
「ちょっと近所を散歩してくるだけ。それだけよ」
結局、僕はスーザンと散歩をした。人に見られるのではと恐れた。僕だと感づかれないかと恐れた。転ばないかと恐れた。まるで永遠に時間が続いていた感じだった。
ようやく家の中に戻ったが、そのとたん、スーザンは僕のペニスに手を添えた。
「すごく固くなってるみたいね」 意地悪そうな笑みを僕に向けていた。
「セ、・・・セクシーな女性に反応すると、どうしてもそうなってしまうものなんだ」
「まあ、私のことセクシーって言ってるの? あら、ありがとう!」
また、あの甘ったるい声だった。
「・・・でも、私には、あなたは、あのようにして散歩してきたから勃起しているように思えるわよ」
そう言いながら僕のペニスを撫で、握る。僕は射精しそうになっていた。いや、実際、射精してしまった。
「あらあら、あなた、衣装を汚してしまったようね。すぐに服を脱いで、体を洗った方がいいんじゃない?」
他に何もすることがなかった。僕はすぐに服を脱ぎ、浴室に入った。出てきた時にはスーザンの姿はなかった。服も一緒に消えていた。僕は、元の服を着た。