Sissy Secretary 1 「シシー秘書1」
「ビアンカ、僕を助けることに同意してくれて本当にありがとう」
ライフは、片方の足からもう一方の足へと重心を変えては元に戻しと、居心地悪そうにしながら、両手はどうすべきかと迷っていた。体の前で握る? いや、それだとキモイ男に見えるだろう。ポケットに入れる? いいかも。それとも後ろで両手を握る? 様々な姿勢が頭の中を駆け巡ったが、結局、ひとつを選ぶことができなかった。最後には、片方の手首をもう一方の手で握る姿勢になり、できるだけ平静を保った顔をした。
「あら、そんな。あたし、社長の息子さんのためなら何でもするわ。あの人たち、あなたをそんなにひどく扱ったの?」
「そんなにひどくはなかったけど」とライフは嘘をついた。正直言えば、その日は彼の人生で最悪の一日だった。それに、彼は子供時代の大半を容赦ないイジメを受け続けてすごしてきたことを思えば、それほどに思うということはかなりのことなのである。他の秘書たちが身体的に彼に暴力をふるったということではない。いや、彼女たちは決してそんなことはしない。彼女たちは彼をからかったのである。彼を容赦なく批判したし、ありとあらゆる悪口を言った。そして、最後には、彼女たちはライフを自分たち秘書のひとりにすぎないとほのめかし、男性としての彼を貶めたのだった。
彼の父親が会社のすべての側面を体験し学ぶべきだと主張したことは、別にライフのせいではなかった。ライフは、彼のやり方を通すことができたら、決して秘書たちとかかわることはなかっただろうし、ましてや、誰にも感謝されないその仕事をして時間を費やすことなどしなかっただろう。だが、彼に選択の余地があったかというと、そうではなかった。彼の父はライフが「下積みを経験する」までは、決して会社を譲り渡しはしないと明言していた。
そんな中、彼の父の秘書であるビアンカが、ライフのことを好ましく思っていたこともあり、他の秘書たちを追い払った後、自分がライフを庇護すると宣言したのだった。そんなわけで、彼は今、ビアンカのアパートに来ているのである。
突然、ビアンカは服を脱ぎ始めた。ライフが反応しようと思う前に、すでにブラウスを脱いでしまっていた。
「何をしてるんだ? なんで服を脱いでるんだ?」
「あら、落ち着いて」とビアンカは答えた。「あなたに見せておかなくちゃいけないモノがあるの」
ライフは応答しなかった。というか、応答できなかった。美しい女性が自分の目の前で服を脱いでいるのであるから応答どころじゃなかった。しかしながら、頭の中では様々な可能性が浮かんできて、火がついたようになっていた。
ビアンカがブラのホックを外し、中から見事に豊満な乳房が出てきた時には、息が詰まりそうになった。しかし、その反応は、彼女がパンティの中に隠していたものを見た時の反応に比べれば、何でもないと言える。「ええ……多分、あなたは知らなかったかもと思うから」
ビアンカはガーターベルトとストッキングだけの姿で、ベッドの柵に寄りかかった。小さなペニスが恥ずかしげもなく露出していた。
「き、君は……男だったのか……」とライフはやっとのことでつぶやいた。信じがたいほど小さなペニスだが、ペニスには間違いない。「でも、どうして?」
ビアンカはメロディをつけてるように笑った。「ああ、本当に可愛いおバカさん。あたしは男じゃないわ。あたしはシシー。他の秘書たちもみんな同じ、ね。それで、もし、あなたがあたしたちの仲間になるとしたら、同じような姿にならなくちゃいけないわけ。そこであたしが出てきたということ」
「な、なんだって?」
「だから、そのわけで他の秘書たちがあんなにあなたにイジワルだったということ。みんな、あなたは例外だと思っている。でも、これまでは、この秘書の仕事を望んだら、誰でも例外なくシシーにならなくてはいけなかったの。あたしも含めてね。だから、みんな、あなたは特別扱いを受けるんだろうなと思ったわけ。だからね、ライフ、もし、あたしたちに馴染みたいと思うんなら、もし、みんなに嫌われたくないと思うんなら、あなたは、自分も他のみんなと同じだよと示さなくちゃいけないの」
「あ、ああ……。このことを……父は知ってるの?」
「これはあなたのお父様のルールなのよ。社長は秘書はすべて女性のような振る舞いをし、女性のような外見をするものだと思ってらっしゃるの。それに……他のこともするものだとも。でも、その件については今は話さないでおきましょう。今はあなたの改造に集中しましょう」
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