ウェイトレスの彼女が戻ってきた。足を広めに開いた快活な姿勢で僕たちの前に立っている。
「お待たせしました。お客さん、今朝はごきげん?」
「あの都会から離れてきたからね。最高よ」とコリーンは、何気なくメニューから顔をあげて答えた。「また、ここの、クールで美しい人たちと一緒になったんだもの!」と妻は、あの明るく人懐っこい笑顔を見せた。第一印象が重要だ。
「あら、おふたりはブリスベン(
参考)に住んでるの?」と彼女も笑みを返した。彼女は無意識的に妻の盛り上がった胸に目を向けていた。妻の乳房は、薄地のカラフルなサンドレス(
参考)の中、ひとの目を惹かないようにと頑張っていたが、どうしても目立ってしまうのだろう。
「そうだけど、自分で選んだわけじゃないんだけどね!」と僕は言った。彼女が、僕の露出した腕や肩の筋肉をちらっと見たようだ。
「うふふ……そうね、ここの方がずっとすごしやすいわよ。あたしなんか、もうここを離れられないもの」
「ちょっと聞いてもいい? あなたはここで午前中は働いて、午後はずっとサーフィンをしているんじゃ? あら? はずしてないわよね?」
彼女はケラケラ笑い出した。「アハハ。ええ、そんなところ。シーフィンはしないけど。だけど、ビーチは絶対に無駄にしないわ。特にこの時期は絶対に」
「じゃあ、絶好の時期にここにいるってことね!」 コリーンは、両腕をあげて、ほとんど雄叫びにちかい声で叫んだ。その様子を見てウェイトレスは陽気に笑った。「ここの人たちってみんなすごく素敵! っていうか、あなたを見てもそう思うもの!」と妻は、ブロンド髪のウェイトレスの頭からつま先まで視線を走らせた。見ていることをはっきり分からせるような仕草で。僕の妻は、本当に、時間を無駄にしない女だな。
ウェイトレスは長いポニーテールしている。その彼女が、パッと顔を明るくした。
「ほんと、あなたたち、ここにぴったりマッチした人たちだわ。おふたりは、アスリートなんじゃ? そうとしか見えないけど!」
妻のコリーンは普通はお世辞には引っかからない。だが、この言葉は嬉しかったのか、さらにこのウェイトレスを征服したい気持ちが燃え上がったようだ。
「違うの。でもあなたって優しいのね!」と妻は恥ずかしがっているふりをした。
ウェイトレスは仕事があったことを急に思い出したようだ。「とりあえず、コーヒーをお出ししますね?」
「あたしは何か……背が高くて白いのを食べたいけど……」と妻が言った。ワーオ、もう釣りを開始してる! コリーンはちょっとニヤッとした。その目ヂカラ充満の茶色い目がウェイトレスの心を射抜いたのか、彼女は女子高生のようにケラケラ笑った。注文を受け付けるノートパッドとペンの扱いがぎこちない。彼女は気づいていないだろうけど、君のデニムのショートパンツの中に隠れているおまんこは、もう僕の妻のモノになっているんじゃないかな。
「僕は、強めのブラックを、ロングで」と言った。すでに顔を赤らめてる彼女に、さらに意味深なことを言って困らせないようにしようとしたけど、思わず口から出てしまった(言いたかったことは、濃い目のコーヒーを注文したかっただけなのだが)。
「分かりました。すぐにお持ちします」と彼女は言ったけど、多分、しなくちゃいけない仕事を思い出そうとしたフリをしたんじゃないかと。本当は、妻の巧みな指にトロトロに溶かされるのを想像していたんじゃないのかな。