ちょうど母に猿轡を縛りつけ終えたときだった。階下に、人が来た音が聞こえた。
「すぐに戻ってくるよ。そうしたらショーの始まりだ」
階下のキッチンに行くと、そこにはサンディが立っていた。こんなに美しいサンディは見たことがなかった。どこをとっても完璧だった。着ているイブニング・ドレスを見たら、どんな女性も、羨ましがることだろう。僕はサンディに近づき、抱いてキスをした。
「本当に、手伝ってくれる気でいる? 心積もりは大丈夫かな?」
サンディは僕の顔を両手で挟み、返事した。
「もちろんよ。でも、始める前に、2つほど知っていてほしいことがあるの。1つ目は、私はあなたをリードしないということ。これまで覚えたことを、ちゃんと思い出すことね。もし、私を満足させられなかったら、私は、大きな声で、私から離れてって言って、あなたを恥ずかしい目にあわせるつもり。もう一つは、私は演技をしないということ。もし、私が、何か言ったり、叫んだり、絶頂の声を上げたりしたとしたら、それは本当にそう感じたからとみなして。商売柄、本当の自分になって楽しむことはあまりなかった私だけど、今夜は違うわ。今夜の私は、自分の男との愛を楽しむただの女になるつもり。そして、その私の男には、ちゃんと立派にやって欲しいと思っている。彼ならできると私には分かるから」
サンディが話を終えたとき、僕はすっかり不安になっていたに違いない。サンディは、僕を勇気付けるように、キスをして、あなたなら大丈夫と言い、2階へと導いてくれた。
寝室に入った後、僕は母とシンディに言った。
「紹介するよ、こちらはサンディという人だ。サンディ? ここにいるのが僕の元妻と母親。・・・さて、シンディ、お母さん、あなたたち2人とも、僕がここへ連れてきたのは、セックスをするためだと思っていたのじゃないのかな。だが、僕が要求したのは、僕に奉仕しろということだけだ。今夜は、2人には、ただの傍観者になってもらう」
そう言った後、僕は振り向き、サンディの手を取って、一緒にベッドの上に座った。まずはキスから始める。ゆっくりと顔、そして首筋へと、唇で軽く愛撫しながらキスしていく。ゆっくりと下がり、肩まで唇を這わせたとき、歯を使って、ドレスの肩のストラップを解いた。そのまま肩からドレスを剥いていく。完璧といえる美しい乳房が姿を見せた。少し前の僕だったら、すぐに乳房を握り、荒々しく揉み始めていたことだろう。だが、僕はあわてず、ゆっくりと乳房へと降りていった。愛撫とキスを繰り返しながら、じわじわと降りていく。ようやく、乳房にたどり着くと、心をこめて愛撫を始めた。
この時点まで、サンディは何も言わないし、何もしていない。ひょっとして、僕はすべてを台無しにしているのかも知れないと思った。そもそも、こんな計画がダメだったのだと知るべきだったのだし、今もサンディが望むやり方をしていないに違いない。もうちょっとだけ、愛撫を続け、その後、別の方へ移ることにした。
ちょうど、別のところへ移動しようとしたときだった。サンディが、小さな喘ぎ声を漏らし、僕の後頭部を押さえ、引き付けた。僕の顔を自分の体に擦りつけようとしている。
やがて僕はドレスをすべて脱がせ、彼女を全裸にした。体中を愛撫し続けていると、サンディは次第に興奮を高め、激しく体を動かすようになっていったし、声も高くなっていった。彼女のあそこに指を入れ、ゆっくりと中をさすり続けていると、サンディはまさにロケットのようになった。ゆっくりとではあるが、どんどん火力が強くなっていく。ペニスをゆっくりと挿入した頃には、彼女はいつ打ち上がってもおかしくない状態になっていた。体を揺らしあい、出し入れを始めると、サンディは僕の背中に爪を立て、もっと強くやってと叫んでいた。やがて、彼女は背中を反らし、できる限りの力で股間を僕に押し付けるようになった。僕も、もう長くは持たないと感じたとき、彼女はオルガスムに突入し、こう言ったのだった。
「ああ、あなたが最高の男よ!」
どうやら、ウインプ男の僕ではあるが、うまい具合に事態が進んでいくようだ。
追記:
テッドは、ロスアンジェルスでとうとう当然の報いにあったらしい。ある、既婚の女性とセックスしている現場をその女性の夫に押さえられたのだ。夫は海兵隊の仲間数人を連れてきていた。皆、酒を飲んでいたらしい。テッドは力ずくでその場から逃れようとしたが、かなうわけがなく、男たちに打ちのめされ、さらには去勢されてしまったらしい。ポケットナイフで睾丸を切り取られるというのは、死ぬほど痛かったことだろう。ともかく笑えるのは、救急車を待っているとき、どこからか野良犬が現れて、地面に転がっていたテッドの睾丸を食べてしまったという話だ。ま、世の中にはユーモアのセンスがある人がいるものだ、ということだけのことかもしれないが。
おわり