今や指は彼女のあそこに完全にハマっている。俺は指の動きを止めた。それでも、彼女の膣の筋肉は収縮を繰り返し、時折、キューっと締め付けてくる。
「それから、俺の兄は何をしたんだ?」 そう訊いて、ミセス・グラフに顔を寄せ、耳たぶを軽く噛んだ。
「彼のアレがすっかり抜けるまでゆっくりと前のめりになったわ。それから優しくあたしを仰向けに寝かせて、彼も両膝をついた。浅瀬だったけどまだ海の中。波に身体を洗われてる中、彼の瞳を見つめた。それだけでもイキそうになっていた。海の音が信じられないほど大きく聞こえていて、裸の身体に風が吹きつけていて、別世界に入ってるような気持だったわ」
ミセス・グラフはそう言いながら周囲を見回し、誰か立ち聞きしていないか確かめた。
「それで?」 俺は指を奥深くに入れたまま、優しく促した。
「彼はそのまま両膝をついてひざまずいたけど、その時の彼、信じられないほど素敵だった。あたしの足元にひざまずく彼の濡れた体が明るい月明りに照らされて輝いていた。あの時ほど、あたしは自分が生きていると実感したことはなかった。あなたのお兄様があたしの両脚を持ち上げて、足にキスを始めた時、あやうく叫び声をあげてしまいそうになったわ。彼、あたしの足の指を1本ずつ口に含んで吸い始めた時のビリビリするような興奮、あんな興奮は初めてだったの。波が何度も何度もあたしたちに寄せてきて、時々、あたしの全身が波に被るときもあった。風は暖かかったけれど、濡れた乳首に風が当たって、乳首は固く、痛いほど敏感になっていた。そんな状態の中、足の指の間に舌を伸ばされ、そこを舐められたら、あそこを触ってもいないのに、あたしはイキ始めたの」
俺の性奴隷は、そう言いながら片手を下げて、俺の腕をつかみ、優しく揉んだ。
「俺の兄に足を舐められ、イキ始めた時、お前は自分の旦那のことを思っていたんじゃないのか?」 俺は、彼女の女陰の中、指を1本くねくねと動かし、訊いた。
「あっ、いいえ」 俺の指からの刺激に、ミセス・グラフは俺の腕をぎゅっと掴み、目を閉じ、喘いだ。
「夫のことはすっかり頭から消えていた。頭の中は、あなたのお兄様に、あたしへの愛の行為をずっと続けていてほしいと、それだけになっていた。信じられないほどエロティックな状況のせいで、あたしの身体は火が付いたようになっていたの。かつてないほどに。あの日の夜のようなことは、もう二度と経験できないと思うわ」 と言いながらミセス・グラフはさらに少しだけ両脚を広げた。
「じゃあ、俺がお前を誘惑し、お前の身体を貪ったあの日の夜は、兄との夜と並べると、たいしたことじゃないと言いたいのか?」 そう訊きながら、指を素早くあそこの中から引き抜いた。
「ち、違うの……そう言いたいんじゃないの……」と彼女は指を抜かれたのを惜しむ顔になった。