Perfect 「完璧」
「お願いだからシャツを着てくれないか? その……君のそれ、気が散ってしょうがないんだ」
「あ、いや、ごめんね。あたしのこのおっぱい、自慢にしていいってメーガンは言ってるんだよ。あなたは、これ、好きじゃないの?」
「え? 当たり前だよ! あ、いや、そんなことないって言うべきか。ああ、もう……俺、この状況に、すごく動転してるんだ。君は、本当に、すべてが今のようになってしまってオーケーなのか? 俺は……」
「オーケーどころか、それ以上だよ。今の状態がすごく気に入ってる。前に比べて、ずいぶんちやほやされるようになってるんだから!」
「で、でも……君は一度も……こういうことが始まる前は、君が……分かるだろ……君が女になるなんて、ほのめかしすらしなかったじゃないか。俺、どうしても、メーガンがキャロルと一緒になれるように、君のことを操って、こういう状態に変えたんじゃないかって思わずにいられないんだ。俺は、君がどんなことであれ、自分自身で望んでないことをさせられたりするのを見てられないんだよ」
「あたしのことをそんなに心配してくれるなんて、本当にやさしいのね。でも、あたしは大丈夫よ。これこそ、あたしが求めていたことなの」
「本当なんだね?」
「そう思ってるけど? ちょっとぼんやりしてる感じはするけど、でも、みんながハッピーになってくれたらいいなと思ってるだけなの。メーガンとキャロルにふたりが愛し合ってると言われたとき、こうなることがベストだなって思えたの。だって、あなたには、してほしいことを何でも喜んでする女性をゲットでき、それと同時にメーガンとキャロルは一緒になることができる。誰も損はしないでしょ?」
「でも君は女性じゃない……」
「今は女性よ。あなたが女性に求めている体の特徴をしっかり備えていると思うわ。キャロルほど可愛いわけじゃないのは分かってる。でも……」
「そんなことないよ! 君は最高だよ。完璧だよ、たとえ……」
「よかった! 本当に良かった。あたし、あなたがあたしを欲しないんじゃないかって、すごく心配していたの……でも今は、できるわね……あたしたちずっと一緒でいられる。あたし、あなたが求めることならどんなことでもしてあげる。あたしにしてほしいことを教えてくれるだけ……それだけでいいのよ」
「俺は……多分、後悔することになるだろうと分かってるんだけど、でも……もう、我慢できないよ。俺と一緒に寝室についてきてくれないか? そして、この状況をはっきりさせることにしよう」