The Bright Side 「明るい面」
「そんな目で見ないでくれる? あたしには選択の余地がなかったの。知っているでしょ?」
「分かってる。ああ、分かっているよ(God, I know.)」
「ここではその言葉は使わないわね。GodじゃなくてGoddessて言うの。知ってるでしょ、そのわけは……」
「そんなことはどうでもいいよ。ただ、できたら……よく分からないけど……他の道はなかったのかなあ? 君には有能な弁護士がついていたと思ってたんだけど」
「あたしもそう思っていたわ。でも、あの判事よ! あの女判事があたしの男性弁護士を一瞥するのを見ただけで、あの判事が憎悪を抱いてるのが分かったわ。まさに、あの場で、あの瞬間に、あの女判事はあたしの女王様の味方をする判定を決めたも同然。こっちの論証に耳を傾けもしなかった。あたしとあたしの弁護士、男がふたりいるという点にだけ注意を向けていた」
「それで、これが条件だったと」
「そう。完全な女体化。実際、ある意味、運がよかったのかも」
「運がよかったようには見えないけど」
「あの判事は、ミソジニーの罪で有罪にすることもできたのよ。判事自身はそうしたかったんだけど、あたしの女王様があたしのことを釈放するように説得したの。あたしのことは自分で管理するからと。あたしの身分を下げるという条件でね」
「どのくらいの期間?」
「5年間。それが終われば、再び市民権を回復する手続きに入れる。女性としてね。それでも……あの囚人労働キャンプに送り込まれるよりはマシじゃない? ああいう場で何が起きるかは、分かっているでしょ?」
「ニュースで見たことがあるよ」
「でも、一番悪いことが何か分かる? そもそも、離婚の手続きをしたのはあたしのほうだったの。彼女はあたしに隠れて浮気をしていた。その点だけでも、あたしに有利になると思っていたのに。現実は、そうじゃなかったみたいね」
「この世の中、もはや、そういうふうには動いていないよ。最近は、男であるというだけで罪があるように思われている」
「まあ、その点については、あたしは、もうあまりグダグダ考えないようにしているの。あと4年。そうしたらあたしは自由な女になれる。その時は、たぶん、前よりずっと楽しくなるんじゃないかなって」
「そ、そうなるといいね」
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