A Necessary Task 「しなくちゃいけないこと」
「男がセックスした後で、その相手の人が見せてくれたらいいなあと思うような表情をしていないけど? どうしたの?」
「別に。ちょっと考え事をしていただけ」
「どんな?」
「来週のことについて」
「ああ。そうだな。君が気にするだろうと思っていたよ。気休めになればいいんだけど、その場には僕もずっと君と一緒にいるから」
「それで事態がよくなるかどうか、分からないわ。あたしの両親は、あたしがトランスジェンダーだと知って、すでに腹を立てているもの。そんなところに彼氏を連れて行ったら、たぶん、事態はもっとややこしくなると思う」
「じゃあ、僕は行かないほうがいい?」
「いえ、来てほしいわ。ただ、どうなるか怖いだけ。どうしてみんな、人が男か女かにあんなにこだわるのか、あたしには分からない。あたしは前と同じ人間なのに」
「そうだね。僕に、君の心配をやわらげることができたらいいんだけど。僕に、君のご両親が理解して、僕たちを受け入れてもらえるように変えられたらいいんだけど」
「あなたにはそれはできないわ。というか、誰にもできない。だから、あたしはこのことをこんなに長く延期してきたの。両親が何をするか分かってる。どんな反応をするかも分かってる。そして、あたしはそういうことをじっと耐え忍ぶだろうと。でも、そうしながら、理由もなく自分自身を痛めつけるような気になるの」
「じゃあ、行くなよ。メールを送るとかで済ましてしまえよ」
「そんなことをしたら、もっと悪くなるのは分かってるでしょ?」
「ああ、たぶん……」
「いつかはしなくちゃいけないことだとは自分でも分かってるの。ただ、その気になれないだけ」
「でも、少なくとも、僕と一緒に立ち向かえるんじゃないか? そうだろ? それに、ご両親が君がビックリするような反応を示すってこともあるかもしれないじゃないか」
「もしかしてね。でも、それはないと思う。いやマジで、それだけはありえないと」
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