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バースデイ・プレゼント 5 (13) 

僕とドナは再び着替え室に入った。ドナは僕を見て、僕の足元の靴に目を落とし、次に自分自身の靴を見た。

「いま着ている服の上からシャツだけを羽織って。もう時間が遅いし、ここは家からも遠くないから。この靴を脱いだり、着替えをして時間を使いたくないわ」

「そうかな、分からないよ。もし何かで止まらなければならないことになったら、僕は困ったことになってしまう」

ドナは僕を見つめ、近寄り、乗馬用の鞭を手に取った。

「今夜のあなたは一夜に受けるには十分スパンキングされてきたと思うけど?」

僕は分かったよと同意し、ネグリジェの上にシャツを着た。ハイヒールを履いたままズボンを履くのはできないと思ったので、ズボンと靴とソックスは手に持って、姿勢を正した。

「それでいいわ」

妻は甘えた声でそう言い、彼女自身のシャツを取り、上に羽織った。それから残りの衣類を拾い上げ、僕に手渡した。

「私が支払いをして、買ったものを持っていくわ」

そう言ってドナは、ハンドバックを持って店の前のレジのところへ向かった。

僕もドナの後について歩いた。注意深く彼女の歩き方をまねる。ジェニーは、新しい女王様風の衣装、鞭、ブーツ、ディルドに皮のストラップなどの商品をすべて袋に詰め終えていた。

「いま身につけていらっしゃるガーターのセットのための包装紙も一緒にバッグに入れておきました。ひょっとして何かで必要になるかもしれないと思いまして。お買い求めになったものを、着たまま家に帰られるほど気に入ってくださったようですわね」

ジェニーは微笑みながら、レジを打ち、総額を出した。ドナはクレジットカードを出し、その後、受け取りにサインをした。ジェニーは、サインをした受け取りをドナから受ける時、少し長い時間、彼女の手に触れていた。

「また、あなたたちお2人の女性には当店に来てくださると嬉しいですわ。その時には、ぜひ、閉店間際の時間帯に来てください」

「ぜひ、そうします」 

僕が先導する形で、店の出口に向かった。ジェニーはドアのロックを外し、ドアを開け、先に顔を出して外を見た。

「危険はなさそうです」

ドナと2人、こっそりと外に出た。車につき、ドナが僕のために助手席側のドアを開けたときだった。一台車が通りかかり、スピードを落とした。男たちが2人、僕たちに狼のような遠吠えをし、その後、スピードを上げ、通り過ぎて行った。

ドナは僕に微笑みかけた。

「私たち2人とも素敵に見えているということね、ビクトリア」

僕は車に乗り込み、抱えていた衣類の中に隠れるようにして座った。ドナは、商品の包みをバックシートに置き、運転手側に回り、乗り込んだ。車のエンジンをかけながら、僕の方を振り返り、改めてじっくりと見ていた。

「今夜は、本当に信じられないような夜じゃなかった?」

「ああ、そうだね・・・でも、お尻がひりひりしているよ」

ドナはにっこり笑っていた。 「私のも同じだわ。でも、その痛みを感じるたび、すごく楽しい経験だったことを思い出すわ」

家に着き、玄関前の通路に車を入れた。道路に車が走っていないのを確認した。それに、幸い、近所の人たちも外に出ていなかった。僕は、再び、ドナがドアを開けてくれるのを待った。

車から出てハイヒールを履いた足で立った。そしてドナが荷物を取り出し、家の裏ドアを開けるのを辛抱強く待った。無事に家の中に入った後、滑るような足取りで寝室に急いだ。途中、靴を床に落とし、ズボンを椅子に置いた。ドナは荷物を降ろすとすぐに僕と対面した。シャツのボタンを外し、滑らすようにして僕の肩、そして腕から脱がしていく。そして、脱がせたシャツを椅子に放り投げ、今度は自分のシャツのボタンを外し、脱いだ。

「あなたの靴の鍵を外してあげる。靴は脱いでもいいわよ。でも、他の服はそのままで寝ること。いいわね? ミス・ビッキー?」

僕は、すぐに、ここでノーと返事したらどんなことになるのか思い出し、妻の命令に従った。ドナはにんまりと微笑み、僕の両腕を擦り、僕の体を引き寄せ、キスした。

「私、ここにいる新しい恋人が大好きになったわ、ビクトリア。これから楽しいことがたくさんありそうね」

[2007/01/29] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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