私は、新しくコーヒーを入れて、コンピュータをクリックした。ネットに接続した後、私は、ビックがどうしてこんなに簡単に女装することを許したか、そのわけをもう少し調べようと思った。夫が女装することで私たちが素晴らしいセックスを楽しめたということが、基本的な理由だというのは分かっていた。だが、パンティを履きたがる他の男性がどんなことを考えているのか、それを読みたいと思った。
Pantiesetcのサイトに戻り、ゲストとしてログインし、記事を読み始めた。そこで読んで分かったことに私は驚いた。確かに、男性が好きな男性がいるのだが、その他に、隠れてパンティを履いている既婚男性や、女装の事実を妻に知られているものの、妻たちは知らないふりをしているような既婚男性が何十人もいたのである。私自身、ビックが私のところに来て、女性の下着を着たいと告白したら、どう反応したか分からない。多分、多少、戸惑ってしまうだろうと思う。読み進んでいくと、そういう男性の大半にとっては、妻に賛成してもらいたい、一緒に楽しんで欲しいということが、共通の望みとなっているのが分かった。だが、大半のそういう男性には、その望みはかなわぬことで、その結果、夫婦関係を保つために、妻の目を盗んだり、隠れてこそこそ行動したりする必要が求められる状況になっているのが分かった。彼らは、何らかの点で、妻を裏切っているという後ろめたい感情を持っているようだった。
私は画面から目を離し、顔を上げた。私と夫の場合、どのように展開してきたかを考えた。こうなる前に比べて、ビックと私の間の信頼要素は増えたという事実ははっきりしていた。実際の生活では、私は、いつも夫の判断を信頼し、リードを任せてきた。そして、思うに、性生活の方では、夫は私を信頼し、リードを任せるようになり始めているようだ。少なくとも、夫がそう感じていると私は期待している。私は、夫を女性に変えようなどとは思っていない。男性としての夫を愛しているのだし、心を寄せているのだから。ではあるが、この2日間の出来事で、きわどいことをしているという感覚や、性的にあぶなそうな味付けがあると、2人ともとても興奮することを教わった。たった2日間の間に、ビクター(ビクトリア)は5回もクライマックスに達したし、私も4回達したのである。そんなことは新婚の時期、毎日のようにセックスしていたときでも、ありえなかったことだった。まあ、これはただのゲームなのよ、とそう思うことにした。ゲームだとすると、あっという間に決まってしまう、ババ抜きの場合もあれば、長くプレーできるモノポリーの場合もある。このゲームは楽しい。だから、モノポリーの方に決めよう、と。