僕は心配になってしまった。ブレンダは、少しやりすぎじゃないのか。これは、僕たちのバケーションだったのに、突然、彼女は僕を無視している。いったい、このアンソニーという男のどこがそんなに特別なんだ? 確かに彼はハンサムだ。だが、どうしてブレンダはこんな風に振舞っているのだ? アンソニーが、かなり香りのきついコロンをつけているのに気づいたが、だが、それが何だというのだ? ブレンダに何が起きているのだろう? 妻は、生まれて初めてお酒を飲んだ。僕に話しかけるとき、息にアルコールの匂いがした。そして、相変わらずアンソニーに触り続けている。まるで、とても親しい間柄の男にするように。
アンソニーは、引き続き会話を続けていた。
「ブレンダ。僕は、君のことをもっとよく知りたいな。それに僕も、君が知りたいと思うような資質を持っているんだよ」
ブレンダははにかみ笑いを見せた。
「まあ、どんな資質なのかしら?」
アンソニーは何も答えず、ただ、視線を、ブレンダの手が置かれている自分の太もも辺りに落とし、次に、股間へと視線を向けた。
その彼の視線のあとをつけてブレンダの視線も動いた。彼女が溜息を漏らすのが聞こえた。
「・・・これ、私のせい?」
「ああ、君のせいなのはほぼ確か」
僕は立ち上がって、ブレンダの肩に手を置いた。
「もう帰る時間だよ、ブレンダ」
妻の視線が、アンソニーのズボンの大きな盛り上がりから離れ、僕の顔に向いた。眼に怒りの表情が浮かんでいる。
「ちょっと、トム? あなたがわざわざここに来てくれたことには、すまないと思っているわ。でも、アンソニーが先だったの。彼のズボンの盛り上がり具合を見ると、アンソニーが先でほんとに良かったと思っているわ。もし、私の運が良ければ、彼、あれを使うところを私に見せてくれるかもしれないし」
ブレンダは立ち上がり、アンソニーの方を向いた。
「私の運は、良いことになるかしら?」
アンソニーも立ち上がった。
「ほぼ確実に!」
ブレンダはアンソニーの腕に抱きつき、2人はバーを出て行ってしまった。ブレンダが、素晴らしい身体を誇るように颯爽とドアを出て行くのを見ていた。慎ましく控えめな妻はどこに行ってしまったのだろう? 今のブレンダは、自分の体を見せびらかしている。大ショックだった。たった今、妻は僕から去り、僕の人生から姿を消してしまったと確信した。まるでトワイライト・ゾーンのエピソードのようだった。全然、意味が分からない。
どうすべきか、考えようとした。僕もバーを出て、部屋に向かった。そもそも、どうしてこうなったのか理由が分からないので、どうすべきかも、何も考えられない。僕の愛する慎ましい妻。その彼女が、何の前触れもなしに他の男と一緒になり、僕から離れて行ってしまったのだ。
自分の部屋に戻り、ドアを開けた。中に入り、またも驚かされた。たった1時間ほど前に僕が座っていた場所に、アンソニーが座っていたのだ。そして彼の膝にまたがってるのが、妻のブレンダ。彼女は頭を後ろに倒し胸を突き出している。その胸にアンソニーは顔を埋めている。ベルベットのような彼女の肌を舐め、キスをしている。その間、妻は肩をすくめるようにしてジャケットを脱ぎ、ビスチェのストラップを下げた。美しい白肌の乳房が姿を現す。アンソニーは、その乳房を自由に使える状態になった。乳首を口に含み、吸う。豊満な乳房の全体を舐め回る。ブレンダは、甘い溜息を漏らしながら、もっともっととねだっている。