彼女の名前はシャルロット。彼女とはホテルのプールで出会った。僕が知っているうちでも一番美しい女の子で、夢のようなプロポーションをしている。初めてシャルロットを見たのは、ビキニ姿の彼女だった。そして、僕と彼女は、瞬時に気が合ったのだ。午前中ずっと2人で泳いだり、おしゃべりをしてすごし、その後、一緒に座って飲み物を飲んだ。次の日もシャルロットはプールに現れた。彼女も僕に会えて嬉しそうな顔をしていたのは間違いない。彼女と出会えた幸運が信じられない思いだった。
だが、その日の少し後、僕がシャルロットと一緒に座っていた時だった。スーザン(ママのことだけど)が通りかかり、その日の夜に行う計画について話して行ったのである。
ママは、実際は、ほんの少ししか語らなかった。あまり多くを話してしまうと、シャルロットと一緒にいる僕に困ることになってしまうだろうと悟ったからと思う。だが、シャルロットは何か理解したらしく、傷つき、落胆したようだった。
僕は彼女に何と言ってよいか考えられなかった。ともかく、僕は、気づくと、シャルロットに説明を始めていた。僕がスーザンとバケーションを楽しんでいること。スーザンは彼氏にふられたばかりで、僕はその慰め役になっていること。僕とスーザンの間には、友情のほかはまったく何もないこと。後になって、僕は事実を全部話すか、あるいは少なくともスーザンは僕の姉だと言うべきだったと後悔したが、あの時は僕はあまりに慌てていて、ちゃんと考えることができなかったのだと思う。シャルロットは、それでも、傷ついたままで、僕の言葉が信じられないようだった。そして、彼女は僕から離れて行こうとした。それを見て絶望的になった僕は必死になって言った。
「シャルロット! もし、万が一何か僕とスーザンの間に起きそうになったら、そして、僕が君と過ごすのをスーザンが許さないようなことがあったら、その時は、平然として僕たちのところに来て、話しかけてくれよ」
僕の言葉にシャルロットは立ち止まった。それを見て僕は、彼女の心を取り戻せたと分かった。
シャルロットはすぐにスーザンの悩みについて知りたがった。そして僕は、あちこち細かなことは当然、省いたのだけど、基本的な部分については彼女に話したのである。話しを聞き終えたシャルロットは僕を驚かせるようなことを言った。
「あなた、どうしてスーザンとセックスしなかったの?!」
「いや、僕たちはただの友達で、これからもそういう関係でいようと思っているんだよ。僕の気持ちはそういうところにはないのは確かなんだから」
「ダメよ。スーザンに自信をつけさせるためにも、少なくとも彼女にモーションをかけるとか、一夜限りの代役を務めるべきだったのよ」
僕は信じられなかった。シャルロットは、たった一夜であれスーザンにセックスを持ち掛けなかった僕が、まるで、馬鹿な変態のようだと言わんばかりの振る舞いだったのである。
「彼女と同じ部屋にいるのに、彼女に対する興味を深めようとしないなんて、すごく不自然だわ。・・・あなたが、その興味を一切漏らさず、打ち明けなかったら、そのことだけでもスーザンの自尊心をすごく傷つけることになるわ!」
ともかく、僕は何か行うと約束することだけは避けた。