ダニエルは声を震わせながら私に声を掛けた。
「ねえ・・・、ちょっと悩んでるんだけど・・・セリーヌは、今日は髪の染色とパーマができなかったの。一度に、それだけの処理を全部行うと髪の毛を痛めることになるってってた。ということは、来週、もう一度、サロンに行かなくちゃいけないんだけど・・・それに加えて、今週はずっとカーラーやらスタイリング用のブラシの使い方を習得しなくちゃいけないの。そういう物の使い方、全然知らないし。それと、そうする替わりに・・・」
「そうする替わりに?」 私は片眉を上げて彼女を見た。何を言うのか興味がある。
ダニーはいたずらっぽく微笑み、話しを続けた。
「その替わりに、セリーヌは私に個人的にレッスンをしてもいいって言ってくれたわ。基本的に、化粧術についての全カリキュラムとなるはず。髪、メイキャップ、ネイル、その他すべて。そのカリキュラムが終われば、資格を取る試験を受ける準備さえできるようになるらしいわ。多分、しばらくの間、毎週何日か夕方に彼女のところに通うことになると思う。セリーヌは明日から始めても構わないって言ってたわ。宿題もあるって。もちろん、私は・・・」
彼女はさらに笑みを大きくしながら、テーブルの下、足の指を滑り動かし、危険なほど私のあそこに近づけてきた。
「・・・もちろん私、あなたを練習台にすることもできるとおもうし。どう思う?」
私は、興奮した気持ちを隠すのが精一杯だった。
「か、彼女・・・全部あなたに教えるのね・・・私とあなたの2人のために・・・それに、あなたは、一日中そういうお化粧の勉強をする方が楽しいと思っているのね? ライターとして文章を書く代わりに?」
彼女は、嬉しそうに頷いた。
ちょっと考えてみよう。自分が正直にどう感じるのか、考えてみよう。目の前にいる、新たに作り出された私専用の可愛いおもちゃ。悩殺的でゴージャスで女らしいおもちゃ。その子が仕事を変えようとしている。彼女がその仕事に就けば、彼女を最大限に女性化したままにしておくことができるし、私が2人の関係で支配的なままでいられるし、今後の2人の人生をずっと、共に甘美なほど幸せでい続けられることになるのは、ほぼ確実だ。うーむ。充分考えよう・・・じっくり時間をかけて!
「すごい! 試してみたい? だったら私もすごく嬉しいわ!」 私は即答で答えていた。
彼女もわくわくしているのは明らかだった。そして、次の瞬間、彼女の物腰が一変した。まるでスイッチを切り替えたかのよう。今までそこに座っていた、嬉しそうに感情があらわにはしゃぐ、子供っぽく可愛いセクシー娘が、急に、野性的で性的魅力を剥き出しにしたセックスアニマルに変わったのだった。彼女はテーブルの向こうで身を乗り出し、長いまつげの目でセクシーに私の口元を見つめた。
「今すぐ私を家に連れ帰って、激しくセックスして私を狂わせて・・・」 熱い溜息混じりに言う。
ダニエル? 同じことを2回繰り返して言う必要はないわよ。
どうやって無事に家に帰れたのか分からない。覚えているのは、彼女の舌先が私の耳をくすぐっていたことと、彼女の指先のステキな爪が、私の太ももの内側と割れ目の周囲を優しく擦り、私を焦らし続けたことだけ。玄関先にやっとの思いでたどり着いたときには、私の全身は、過剰に興奮した神経終末の束に成り果てていた。愛液がはしたないほど溢れ、太ももを伝っていた。全身の制御ができず、小刻みに震えていた。
2人、大きなふわふわのソファのところに立っていた。ダニーは私をきつく抱きしめた。彼女の鼓動が感じられる。彼女の抱いている欲望のレベルは私のレベルと同じだった。彼女は唇を私の耳元にぴったりと寄せ、甘い声で、「いって」と言った。それと同時に舌を私の耳に挿し入れ、指を1本使い、その爪で軽く私のクリトリスを弾いた。たった一回だけ。
それだけで決まってしまった。あっという間にオルガスムに達し、その強烈さに私の膝はがくがく震えた。体を立たせていられなくなり、崩れるようにして後ろのソファの腕のところに倒れこんだ。フラシ天(
参考)のクッションの上に横寝になって倒れる。そしてダニエルが私の上に乗っていた。私の全身はがくがくと激しく痙攣したままだった。次から次へと強烈な快感が波となって私の体を飲み込んでいく。その間、彼女はしっかりと私を抱き包んでいた。その後、私は彼女の腕の中、小刻みに震えながら横たわっていた。胸の中、心臓が激しくハンマーを打つように鳴っていた。その時になってもまだ、私は目を開けても、焦点が定まらずにいた。ダニーの満足そうな笑顔だけが見えていた。
「今の、良かった?」 からかうように言う。
そして、彼女が本格的に私に対する仕事を始めたのは、それからだったのである。その時のオルガスムは、その夜の最初のとっかかりにしか過ぎなかったのだ。その夜はそれから数え切れないほど味わうことになったのである・・・・
つづく