「シルクの囁き、ラベンダーの香り」 第4章 Chapter 4
翌日、クリスは職場に来た。最初は少し緊張があったが、彼もジャネットも、すぐに、打ち解けあった。2人とも、緊張した気持ちが消えると、たちまち、性的な興奮が頭をもたげてきた。ジャネットはクリスに言った。
「まあ、少しは遊び心があってもいいわよね。でも、触りあったりはダメということにしましょう」
クリスは、どんなことを言われても、従いたい気分だった。
2人とも一日中、大忙しだったが、だからと言って、クリスがジャネットの脚の間を盗み見しなかったわけではなかった。そんな彼をジャネットは寛大に微笑んで見逃し、仕事を続けた。クリスの前では、ジャネットは、まったく何も気にせずに振舞った。誰もいないかのように、脚を広げたままで作業を行ったし、クリスとすれ違うとき、何気なく彼の体に胸を擦りつけるようなことが何回かあった。そういう時、ジャネットも、刺激で乳首を固くさせているのである。
数日経ち、再び2人の間が加熱し始めた。その日、ジャネットとクリスは、いつもよくあることだが、彼女のデスクでおしゃべりをしながらランチを食べていた。クリスは、ジャネットのそばにいられるだけで、この日も、いつもと同じくワクワクしていた。2人は、それぞれの、これまでの交際関係についておしゃべりをしていた。クリスは、あまり性体験がないことを白状した。高校時代にガールフレンドが一人いたこと、最後に、彼が高校を卒業し、大学に入るときに、一度セックスをしたことを話した。その後の性体験は、大学に入るまでなかったと。
ジャネットは、クリスが、大学になってからの交遊について、恥ずかしがってか、あまり話そうとしないのに気づいた。彼女は、どんな交際だったのか興味を持ち、探りを入れた。
「さあ、その女の子について、お話して?」
「あることはしたんだけど・・・」 クリスは顔を赤らめながら言った。
ジャネットはますます好奇心を募らせた。「あることって、どんなこと?」
「ああ、なかなか諦めてくれないのか、もう・・・」 クリスは苦笑いをした。「いいですよ、分かりました。実際、彼女とはセックスはなかったんです。・・・というか、性交はしなかったと言うべきか・・・」
「じゃぁ、どんなことをしたの?」
クリスは深呼吸をして、ゆっくりと告白を始めた。
「何と言ったらいいか・・・、僕は、週に数回か彼女のアパートに行って過ごしてたんだけど・・・あの・・・分かるかな・・・んと・・・口を使ってするんです」
「口を使う?」
「ええ、あれです、クンニリングス」
ジャネットは、ハッと息を呑んだ。突然、電撃のように興奮が股間を襲うのを感じた。
「それって・・・それだけをしたって・・・そういうこと?」
「ええ。実は彼女は婚約していて、その婚約者は、口でするのが嫌いだったらしいんです。で、僕の方は、してみたいと思っていた。最初は、どうしたらよいか分からなかったんですが、彼女に教えてもらいました。時には、4、5時間、舐め続けることもあったんです」
今や、どぎまぎしてるのはジャネットの方になっていた。心臓がドキドキ鳴り、息遣いもなかなかコントロールできない。
「それで・・・彼女の方は?・・・つまり、あなたに対して何かしてくれたの?」
「普通は、何もなかったです。時々、手を使ってしてくれました。分かるでしょう? 僕がいくまで、手でしごいてくれたり、です」
「それって、あなたにとって不満にならない?」 ジャネットは、下着がびちょびちょになってるのを感じながら、尋ねた。
「いいえ、それほどは。僕自身、クンニは好きな方だと分かったし、彼女が何もしてくれなくても、続けたと思います。普通は、家に帰ってから、とりあえず、自分でしてました。分かると思うけど、僕はアレをずいぶんするから・・・」
クリスは、恥ずかしそうに笑った。