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上司 (2) 

その上司が家に着いた。ジェニーによると、その人は48歳で、ベンという名前らしい。ジェニーは僕に出迎えさせた。玄関を開けると、いきなり山のような巨体の男が立っていた。何も言わず、僕を押しのけ、リビングへ向かい、中に入った。遅れて、僕も入ると、ジェニーは、すでにその男と抱き合っていて、ねっとりとしたキスをしていた。

「それで? 変態弱虫ウインプというのは君かね? 私に、自分の妻を抱いて欲しいと言ってるそうじゃないか? 本当かね?」

言葉は乱暴ではなかったが、言い知れぬ迫力があった。

「・・・はい・・・」

僕はおどおどと答えた。自分がいかにウインプであるか、自ら示してしまう。従順に振舞う僕を、ジェニーはくすくす笑った。

「そうか、よかろう。じゃあ、我々は、ここでくつろいでいるから、君は飲み物を用意してもらおうか。後は、私の言うとおりにしているように」

お酒を用意して戻ると、ベンはソファに座っていた。彼の膝にジェニーがまたがっている。2人はキスや愛撫を続けていた。ベンは一旦、キスを解き、グラスを取り、一口、あおった。

「そこのウインプ君、我々の前に正座したまえ!」

僕はすぐに命令に従った。ジェニーがまた笑った。

「もう君も知っているだろうが、私は君の奥さんの体を楽しんできている。それで、これからは、奥さんを私専用の女にしたいと思っているのだ。平たく言えば、君は、今後、ジェニーにおまんこをしてもらえないということだな。君は持ち物が情けないほど小さいそうじゃないか? そして、その弱い性格。君が負け組みになるもの当然だ。分かったかな?」

「でも、ジェニーは僕の妻なんだ!」

「分かったかな?!」 ベンは、一層迫力を込めて、同じ言葉を言った。

「・・・はい、分かりました・・・」 みじめだった。

「よろしい! ハハハ! 君は本当に、役立たずのゴミのような弱虫なんだなあ。君は何者なのかね?」

「役立たずのゴミのような弱虫です」

この時は、ジェニーは前より長々と、大きな声で笑い続けた。

飲み物を飲み終わると、ベンは、2階に上がると宣言した。


[2007/09/13] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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