トレーシーが出て行った後、マークは休憩を取ろうと言った。リーはあん馬から解放され、降ろされた。彼はわざわざ着替えることはせず、裸のまま、腰にタオルを巻いただけでいた。ローレルも同じで、パンティは履かずにいた。
マリアが私のところに来た。
「どう? 楽しんでる? 退屈じゃない?」
「いいえ、すごく面白いわ。でもちょっと分からないところがあるの。マリアは、乗馬ムチでリーを叩いたけど、あれ、痛くないの?」
マリアは悲しそうな顔をした。
「痛くないといいんだけど。私自身は、ああいうので叩くのは嫌いなの。だけど、台本に書いてあることだから・・・。リーは、痛いけど、もう慣れたって言ってるわ。彼、こういう、女王様系の映画にたくさん出てるから」
その時、マークがやってきた。
「次のシーンでは、君たち女の子には、少し興奮状態になっていて欲しいんだ。完全に勃起している必要はない。ただ、少し興奮してきているという兆候を見せて欲しいだけなんだが。もし、フラッファーが必要だったら、言ってくれ」
「多分、自分でできるか、試してみるわ」 マリアはそう答えた。
マークが立ち去った後、私はマリアに訊いた。
「フラッファーって何?」
マリアは顔を赤らめた。
「フラッファーっていうのは、役者を興奮させる人のこと。分かるでしょ? 勃起させるってこと」
多分、私は、まだ分かっていない顔をしていたに違いない。マリアは私の顔をある方向に向けさせた。
「あの娘、見える? ローレルの前にひざまずいている娘。あの娘がフラッファーよ」
マリアが指差した女の子を見た。すでに、前から彼女のことは見かけていたが、今の今まで、彼女は何の仕事もしていないように見えた。その彼女が、今は、ひざまずいて、ローレルのクリトリスを吸っている。よく見ると、その娘は、かなりフェラチオが上手で、ローレルはたちまち半立ちになっていた。
その娘のことを見ていたら、私自身、ちょっとおしゃぶりをしたい衝動が沸いてきてしまった。マリアの方を見てみる。そのときまでに彼女はクリトリスを出して、自分の手で擦っていた。でも、まだちっとも固くなっていない。
「ねえマリア? 着替え室に行かない? そうしたら、それの手伝いができると思うから」
マリアはにっこり笑った。
「私もそうしたいけど、今は、ここで待機していないといけないの」
でも私は、どうしても衝動を頭から消し去ることができず、思わず、マリアの前にひざまずいていた。口の中に彼女のペニスを滑り込ませる。吸い始めると、マリアは私の頭に両手をあてがって、小さな声でうめき始めた。それから、私の口の中の彼女が固くなり始めるのに時間はかからなかった。吸えば吸うほど、ますます固くなってくる。
それからしばらく、私は彼女のクリトリスを味わっていたが、やがてマリアは私の口から抜き取るのを感じた。その時になって初めて、自分たちがどこにいたのかを思い出した。と同時に、マークの声が聞こえた。
「マリア? 準備は良いかな?」
マリアは私の額にキスをし、マークに答えた。「ええ、準備万端です」
私は、自分がしていたことを思い、部屋を見回した。私の行為を見ていた人がいないかと。誰も見ていなかったか、それとも見ていても、気にしていないかのどちらかなのだろう。普通に、次のシーンが始まろうとしていたから。誰も気にしていないようだったけれど、私自身は、人の目がある場所で、あんな淫らな行為をしてしまい、死ぬほど恥ずかしく感じた。