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バースデイ・プレゼント 第8章 (2) 


しばらく経ち、僕たちはあらためて目を覚ました。僕は、ベッドから這い出て、ドレッサーの引き出しを開けた。パンティを脇によけ、BVDのパンツを持ってバスルームに行った。体に石鹸を塗りつけていると、体中で、毛がちくちくとするのを感じた。体毛が伸びてきているのだろう。これはちくちく痛いし、痒くなりそうだ。僕は、後先のことを考えず、かみそりを手にし、伸び始めている体毛をすべて剃った。肌がつるつる、すべすべになる。さあ、これで良い。

シャワーを止め、バスタブから出た。カウンターからタオルを引っ張って取ると、床に黒いレースのパンティが落ちた。それを拾い上げ、カウンターに置いたのだが、持ってきたはずのBVDがなくなっているのに気がついた。他に持ってきた衣類も見えなくなっている。

その代わりに、ドナの化粧セットが椅子の前、ふたが開いたままで置かれていた。僕はもう一度、パンティを手にした。とても可愛く、繊細な感じだった。僕は、今日は、パンティを履かないつもりだったのだが、手にしているうちにどうしても着てみたくなってしまった。

腰をかがめ、脚を通してみる。その生地は、毛を剃ったばかりの脚には実に官能的だった。同じく毛剃りしたばかりの下腹部とお尻を、その滑らかな生地で包んだ。素敵な肌触りだし、デザインもそそられる。ペニスが息を吹き返してくるのが見えた。

あらためてこの2日間の行為を思い出し、信じられない気持ちになる。体全体が火照った感じになり、目覚めた時に思った決心が融けていくのを感じた。カウンターの上、ふたが開いたままの化粧セットを見て、顔につけてみたいという圧倒的な衝動がこみ上げてくるのを感じた。

ペニスが、また、ぴくんと跳ねた。僕は化粧台の椅子を引き、鏡の前に座った。

ドナとゲイルがしたことを思い出し、まずは軽くファンデーションをつけた。次に目に取りかかり、形を整えた眉毛を際立たせ、まぶたにアイシャドウを塗り、マスカラで注意深く広げた。目のところが充分女性的にいきいきした感じにさせた後、頬紅を頬骨の上のところにつけ、そして暗赤色の口紅をつけて仕上げた。ドナやゲイルがしてくれた時より、かなり派手目の顔になってしまった。あのような軽いタッチが欠けている感じだった。それから、お気に入りになってきているボディー・スプレーを体につけた。

寝室に入ると、ベッドの上に衣類が置いてあり、ブロンドのかつらが、丁寧にブラシされて、スターの頭を模ねた発砲スチロールの置物に乗せられていた。僕は黒いレースのブラジャーを取り、見てみた。ドナのブラよりは小さいカップだった。両腕をストラップに通し、身につけてみた。背中に手を回し止めようとしたが、ホックに届かないことに気づいた。そこで一旦、外し、腰のところに反対側にして巻きつけ、ホックを止め、それから後ろに回して、装着しなおした。すべて、完璧にフィットしているように感じた。

鏡を見ると、そこには、黒レースのパンティとブラジャーを身につけ、顔に化粧をした自分が立っていた。僕はいてもたってもいられなくなった。急いでドレッサーのところに行き、ブロンドのかつらを取り、慎重に頭に載せた。髪の毛を調節して、自分の愛らしい顔を取り巻くようにセットし、唇を尖らせて、キュートな表情を作ってみた。軽く頭を振って、髪の毛が肩をさわさわと擦るのを感じ、金色のヘアが自然な形で顔の回り、ふわりと広がるのを見た。にっこりと笑うと、自分がまるで男性を誘惑している娼婦になったような気がした。鏡の中の自分に投げキスをし、ベッドのところに戻った。

ガーターを取り、それを身につける。ストッキングを巻き上げ、つるつるの脚に滑らすようにして、履いていき、手のひらを這わせて、しわを伸ばす。爪にはまだピンクのマニキュアが残っていた。両手を前に突き出して、その爪を眺めた。


[2008/03/07] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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