水曜日。この日も、マークの書斎にいたところを、ローレルに見つかり、彼女に犯されたのだけど、体を洗い清めた後、トレーシーを捜しに家の中を歩いた。トレーシーは、プールサイドで日光浴をしていた。私は日焼けオイルのビンを見つけ、彼女の脚に塗り始めた。トレーシーは私が塗り始めるまで、私が来たことに気づいていなかった。
彼女は目を開け、にっこりと微笑んだ。「ありがとう、気が利くわね。あなたもビキニに着替えて、一緒に日光浴しましょう。あなたが今週分の仕事をこなしておこうと、一生懸命してるのは分かっているわ」
10分後、私はトレーシーのいるプールサイドに出た。新しい赤のストリング・ビキニ(
参考)を着た。股間のアレがかろうじて隠れる程度で、胸を隠す部分の布地があまりに小さいので、偽乳房をつけることができなかった。
プールサイドに出て行くと、トレーシーは腹ばいに横たわるように言った。背中にローションをつけてくれると。言われた通りにした。彼女は私にローションを塗りながら話しかけた。
「今夜は、例のグループの最初の夜じゃなかった?」
「ええ、そうです。来るように言われているんです。よろしいですか?」
「もちろん、構わないわよ。大きな変化をしちゃう前に、何か、カウンセリングのようなものを受けて欲しいと思っているの。で、どうやって行くつもりなの?」 トレーシーは私の肌にオイルを塗りこめながら訊いた。
「タクシーで行くつもりです。一人で行くつもりだから」
トレーシーはふざけ半分に私のお尻を叩いた。「タクシーなんかダメよ。あなたがタクシーが来るのを待ちながら、一人で立っているなんて、私は許さないから。私の車を使いなさい。そうすれば一人で行けるでしょう? 運転はできるわよね?」
「ええ、本当に車を使っていいのですか? すごく高級な車なのに」 あの車を使えるかもしれない可能性にワクワクしていたけれど、慎重に尋ねてみた。
「うふふ、もちろんよ。保険があるし、あなたなら慎重に運転するだろうと分かっているから」
「ありがとうございます、ミス・トレーシー。とても嬉しいです」
「気にしなくていいわ。それより、私に話したいことは他にあるんじゃない?」
どういうわけか、トレーシーはすでにヘレンのことを知っているような気がした。
「ええ・・・撮影の時にいたヘレンが、セット以外の場所で、私と会えないかと訊いてきたんです。今度の土曜にデートをすることになったんですが、まだ、確かにデートをするとは返事していないんです。彼女とデートに出てもいいですか?」
「マリアから聞いたわよ。撮影の後、あなたたちだけでどこかに隠れたそうね。彼女とセックスしたの?」
私は嘘はつけないと分かっていた。嘘をついたらどんな罰を下されるか知っていたから。だけど、そもそも嘘をつく必要性も感じていなかった。他の人とセックスしてはいけないと言われたことがなかったから。
「撮影の時のセックスシーンで、私も彼女もすごく興奮してしまってて、2人で倉庫に入って、高ぶった気持ちを落ち着けあったんです」
「そう・・・それなら、ぜひ、デートにいってらっしゃい。ここにいる私たちと違って、彼女はあなたと同じ年頃だし。もし、いい感じのデートができたら、日曜日にヘレンをここに連れて来るといいわ。彼女、とても可愛い子なんだけど、恥ずかしがり屋なところがある感じだから」
その話の後、トレーシーと数時間、日光浴をしてくつろいだ。1時間くらいして、ローレルとマリアも私たちに加わった。夕食の準備をする時間になり、私はシャワーを浴び、グループ・ミーティングに行く準備を始めた。