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ポルノ・クイーンの誕生 第5章 (1) 

「ポルノ・クイーンの誕生」 第5章

土曜日まで、私はデートのことでずっと興奮していた。デートに出かけるのは、本当に久しぶりで、長いことなかった。男の子としてデートをしたのは3回だけだった。そのうち2回はうまく行ったけど、残りの1回は失敗だった。この土曜日の夜は、私はうまく行くはずと思っていたけれど、どうなるかはしてみなければ分からない。

映画の前にディナーを食べに行くことを考え、私は、赤褐色のドレスを着ることにした。靴は黒のスティレット・ヒールのパンプス。ヒールの高さは10センチほど。下着は、持っている中で一番セクシーなのを選んだ。赤のコルセットをつけて脇を引き締め、いつもに増してウエストを細く絞った。そのコルセットにはブラの部分がついていないので、偽乳房を押さえるため、レース・ブラをつけた。コルセットについているガーターで、ストッキングを留め、ブラジャーにマッチしたパンティを履いた。首の周りには、喉仏を隠すための赤褐色のチョーカーを巻いた。

着替えをした後、バッグに荷物を入れた。一泊するのを見越して物を詰め込む。ヘレンと本当に一泊することになるかどうか分からなかったけれど、その準備だけはしておきたかった。お化粧品に、ナイティは2夜分。それに翌日帰宅する時に着る新しい服を詰め込んだ。

トレーシーは、今回も私に車を貸してくれた。おかげで、私は、この夜は、ベッドで過ごすことがありそうだと想定することができた。トレーシーは、私には、ヘレンを私のベッドに誘い込むことはしないと考えたのだと思う。それは、あまり慎み深いことは言えないから。とすれば、帰宅が夜遅くなるにせよ、翌日の早朝になるにせよ、車で帰られるようにと、私に車を貸すべきだと考えてくれたようだった。

ヘレンの家は、よく知らない場所にあったので、見つけるのに少し苦労した。間違った角を曲がってしまったのが2回、バックをして車の向きを変えたのが2回。でも、それだけで、彼女の家を見つけることができた。彼女の家は、細い、静かな通りにあった。街頭がほとんどないくらい道だった。

私が着いたとき、ヘレンも出かける準備ができていたようだった。彼女は黒いドレスを着ていた。太ももがかなり露出しているドレス。足には、ヒール高7センチほどの金色のハイヒール。ヘアも整っていた。彼女は輝いているように見えた。月曜日に会ったときよりも、ずっと輝いていた。玄関先で軽くキスをした後、2人で車に向かった。

最初、ヘレンが知っている小さなイタリア料理のレストランに行った。食事と一緒に出てきた前菜はとても美味しかったし、私が注文したフェットゥチーネ・アルフレド(参考)も美味しかったけれど、これは、コルセットがきつかったため、3分の1しか食べられなかった。

レストランを出て車に戻った時、ヘレンが訊いた。

「フェットゥチーネ・アルフレドは美味しくなかったの?」

「美味しかったわ。でも、前菜の後だったので、あまりお腹に余裕がなかったの。このコルセットは、何より、体重を減らすのに役立ってるわ」

ヘレンは驚いた様子だった。

「どうして、コルセットを着てるの? あなたには、そんなの不必要なのは、誰の目にも明らかなのに」

私はヘレンの手を握った。「ありがとう。でも、私はやっぱりこれが必要なの。お腹の脇が引き締められて、とても女の子っぽい体つきになれるから。それに、一旦、着慣れると、そんなに辛くはないのよ」

ヘレンは私のお腹に手を這わせた。「そうなの、知らなかったわ。私、コルセットを持っていないし。でも、確かに、ドレスの下キュッと引き締まってる感じになってるわね」

「うふふ、私は15着持っているの。ほとんど毎日つけてるのよ。実際、この前の月曜日は着てなかったんだけど、着ていけばよかったと思っていたわ」

ヘレンは、私がずっとコルセットをつけてることが信じられないようだった。彼女は、映画館に着くまで、ずっとコルセットのことについて私に質問を続けた。

[2008/03/18] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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