マイクは、可能性がある部屋を5つか6つくらいに絞っていた。だが、その後、どうしてよいか分からない。彼の祈りが通じたのか、ルーム・サービスの係員が廊下の向こうからカートを押してやって来て、マイクの近くまで来た。彼はこのチャンスに飛びついた。係員に100ドル札を与え、替わってもらったのである。レシートに記されている部屋の番号は937だった。その部屋にビッキーがいてくれたらと願った。カートを押して、937号室の前まで行き、ドアをノックした。
デビッドがドアに向かった。ドアを開けるとルーム・サービス係りが入ってきた。マイクはそのまま部屋の中へカートを進めたが、そこに見た光景に、思わず、少し立ち止まってしまった。部屋の広大なベッドの上には、愛する妻のビッキーがいたから。あそこにペニスを入れられているばかりでない。アヌスにも1本、口にも1本入れられていた。喉を塞がれているのか、鼻で激しく息をしている。両手はネクタイで背中に縛られており、なにより男たちは手荒に彼女の体を使っていた。
ビッキーの喉から低い唸り声が聞こえてくる。マイクは、こんな動物的な肉欲に耽った妻を見たことがなかった。そのマイクにデビッドが声をかけた。
「お前、ちょっとここにいて、先を見ていきたいか?」
マイクは頭を縦に振ることしかできなかった。
突然、ビッキーの動きが止まった。全身に力を入れたまま、微塵も動かずじっとしている。また、強烈なオルガスムを味わっているのだ。彼女のあそこから愛液が噴出し、下にいるジョンのペニスを睾丸をびちゃびちゃに濡らした。やがて、オルガスムの頂から下り始める。彼女は直ちに頭を上下に、体を前後に動かし始めた。
いまビッキーにフェラチオされている男が、オルガスムに近づいている。男は彼女の後頭部に両手をかけ、自分から腰を突き出し始めた。頭を強く押さえられているビッキーは、逃れたくても逃れる方法はなかった。それに、そもそも、彼女は逃れたいとは思っていないのである。男は突き入れるたびに、欠かさずビッキーの喉奥までペニスを送り込んでいた。一つ一つの突き入れは、毎回、亀頭のカリの部分が、ビッキーの唇のすぐ外に姿を見せる地点から始まり、男の黒いちぢれ毛が彼女の鼻と頬に激しく押し付けられるところで終わる。そこでは、25センチの肉棒が1ミリたりとも見えなくなる。代わりにビッキーの喉がぷっくり膨らみ、それだけが、確かにペニスが存在する証拠に変わるのだ。
男が最後の一突きを送った。ビッキーの喉の最深部にペニスを突き入れ、大きな唸り声を上げ、そのまま、留まる。彼女の胃袋に直接、精液を注ぎこんでいるのが分かった。それが何分か続く。ビッキーは呼吸を止められながらも、顔を見上げ、男を見つめ続けた。その顔は満足感を表していた。あたかも、その男の精液を注ぎ込まれることで、彼女の体内に平安がもたらされてるかのように。