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デス・バイ・ファッキング 第2章 (5) 

ボブには、仕事のパートナーを交換する可能性を切り出した。でも彼はあまり私の意見を聞いてくれなかった。アンドリューと私が、なんらかの「相性上の問題」を経験していると伝えたのだが、彼は、私たち自身で解決案を探ったらとの反応だった。もし、どんな解決案もだめだった場合、仕方なく、パートナー交換に応じると。ともかく、私とアンドリューの二人で問題解決ができるべきと感じているようだった。

もちろんボブの言うことは正論だと私にも分かっていた。だけど、私は、アンドリューと二人でこの問題を解決する方法として、たった一つしか知らなかった。

でも、その解決方法は、正確に言って、仕事上の解決方法ではないわ。そうよね? それに、この方法を取るということは、クライアントとは個人的な関係になってはならないという私のこれまでの原則にしがみつくことが、プロジェクトの助けになるどころか、その阻害になるということを意味するわ。でも、仕方ないのじゃ? こうでもしなければ、あなた、他にどうやってアンドリューを誘う勇気を搾り出せる? 彼、あなたに言い寄るつもりがまったくなさそうだし。そうでしょう? 私はそう何度も自分に言い聞かせた。
 
ランチの後、私はアンドリューに二人っきりで会うよう頼んだ。邪魔が入るのを防ぐため、会議室のドアに鍵をかけすらした。どうしても、アンドリューの口から、彼が私に惹かれていると言って欲しかった。もし、私が彼のことを読み間違えしていたら、多分、私は死んでしまうだろう。

「アンドリュー、話しがあるの」

私は、多少フランクな態度で彼に接し、話した。彼が私がそばにいると居心地が悪そうに見えること。私とは別のBRMCのコンサルタントと一緒に仕事をしたいと思っているのではないか。それが望みなら、そうなるような手配も用意してあること。

アンドリューは、パートナーの交換は、断固として望んでいることではないと言った。良かった。でも彼は依然として、私にオープンになろうとしなかった。そこで私はしつこく食い下がった。彼とこれまで仲良く仕事をしてきたことを持ち出し、友情に訴えた。どうして一緒に仕事をするのが、これほど難しいのか、その問題となっていることを是非とも知りたいと。(私自身が抱えている問題のことは、もちろん知っていたけど、まずは、彼の問題の方を聞いておきたかった。) 

アンドリューは、これから自分が言うことを利用して彼を糾弾したりしないよう私に約束させた。どうやら、彼は私がセクハラ関係の訴訟を持ち出すのではと心配しているようだった。それを聞いて、私はただ微笑むだけだった。私自身、私の気持ちを知ったら、彼は私をセクハラで訴えるのではと、彼と同じようなことを心配していたからである。

その後、彼は心を開いてくれた。二人の間で、どちらかが本当の気持ちを言葉に出したのは、この時が初めてだった。彼の話し方は、それはもう、本当に情熱的! まるで詩を聞いてるようだった。

彼は理論を持っていた。化学とか何かのせいにしていた。この理論によると、私たち二人ともまったく無実であり、不適切な感情を職場に持ち込んだなどという罪はないことになるのだった。というのも、すべて、私たちの制御が及ばないところに起因していることだから。私も彼も、生物としても反応の犠牲者なのであると。それは制御不可能だし、このような場合、私たちは、自分自身の行動に対して責任はないのだと。私は、彼の理論がとても気に入った。

[2008/05/26] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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