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デス・バイ・ファッキング 第2章 (6) 


アンドリューは、私が彼のことを怖がっていると心配していた。彼のことをストーカーになる可能性のある男と思っていると考えたようだった。彼は、プロジェクトのためにも、明らかな問題があっても、それを無視し、元通りの何もない状態に戻って仕事を続ければ大丈夫なのではないかと言っていた。私は、心の中で、「そうは思えないわ」と答えていた。

私は年齢差のことを持ち出した。でもアンドリューは、その件については準備をしていたようだった。彼が年齢のことを問題と思っていないのなら、どうして私が問題にすべきだろうか。もちろん私にも問題ではない。ただ、彼の相手になる可能性がある、私より若く可愛らしい女性たちに対して多少、劣等感を感じる点はあるけれど。

でも、私は偏執狂になってしまったのかしら? 私なんかに惚れ込むことで、彼にとってどんな利益があるのだろうと、しつこく疑ってしまったのだ。そんなことを悩むべきことなのかどうか。でも、ともかく私は率直に彼に訊いた。社内の再編作業で、私を利用して良いポジションに着くために、私におべっかを使っているのかと。

彼の目に浮かんだ表情から、私がそういうことをほのめかしただけでも彼が傷ついたことが見て取れた。でも、アンドリューは、私の心がどれだけ不安定になってきていたか理解していないのだ。私は、長年、自立した女としてやってきた。自立すると決めたのは私自身。その選択を後悔するのは、毎晩、ホテルの部屋で独りでいるときだけ。でも、この若者に私の身をゆだねることができるのだろうか? もし、そうなったら彼は私をどう扱うだろう? 私はとても寂しい女なのよ。簡単に落とせる女なのよ。

その時、思ったのだが、もし私がそんな簡単に落ちる女だとしたら、どうして、この3年間、全然、男性と付き合いがなかったのだろうという疑問だった。コンサルタントをしているので、時々、過剰に分析を求めてしまうことがある。でも、もし彼を私の人生に入らせたら、私が彼の言うなりになるのは確実だと思った。だとしたら、かなり深い信頼関係がなくてはならない。

アンドリューは、私が求めるから、オープンに心を打ち明けたのだと言った。もちろん、それは分かっていた。でも、私はどうしても不安になってしまうのだった。彼に、この職業柄、顧客と関係を持つことはできないと伝えた。彼と一緒になることについて、考え付く限りの障害物を指摘した。そして彼はそのすべてを検討した。

そして、彼は、階級差とビジネスの倫理について演説を始め、私がずば抜けて洗練された人間であるのだから、彼のような取るに足らぬ人間に興味を持つはずがないと語った。私は自分の耳を疑った! アンドリューは、私が彼に興味を持つことなどありえないと思っていたとは! 私が出会ったうちで、最高にハンサムで、セクシーで、うっとりしてしまいそうな男性が、こともあろうに、私は、彼自身に対してもったいない存在だと考えていたなんて!!!

[2008/06/04] 本家掲載済み作品 | トラックバック(-) | CM(0)

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